太一を橘たちのところにまで運んだ高崎は全く怒りが治まらず、復讐しに行こうとするのを止めようとする橘にも、だったらついて来いと言い返し、冷静な判断ができなくなっていた。
だから市原は手加減せずに頬を打った。

一人や二人で突っ込んでも殺されるのがオチ。
絶対死なないと子供みたいに言い返すことしかできない高崎に、島崎と陸も冷静に説得すると、さすがの高崎も悪態を吐きながらも啓太たちとの合流を飲んだ。
そしてコリオに向け、復讐の想いを怒鳴った。
それもしっかり聞いていたコリオは恨んでくる相手を嬲り殺しにするところを想像して興奮していきり立ち、鉈を握りしめて一気に森を駆け抜けた。
そして、太一を悼んで粛々と動き出していた高崎たちの背後を狙って襲いかかった。

コリオの襲撃より数時間前、陸たちを探しに行こうとしていた啓太はアキラに指摘されて、潮の満ち引きで海岸線が変わることに気づき、彼らが内陸の方に入り込んでしまっている可能性に思い至った。
自分たちで森の中に入れば自殺行為。
逆に自分たちの居場所を知らせればいいと考え、狼煙を上げることにした。
もちろんシマビトに見られる可能性も考慮して洞窟から離れた場所で火を熾した。

それでも、シマビトがうじゃうじゃ現れて洞窟が発見される可能性を否定できず、アキラは陸たちが見つかるより前にシマビトの動きを察知したら笛を吹いて合図を送ることにした。
その笛を聞いたら中継役の赤城が洞窟に急行し、まず何を置いても船を出して奪われるのを防ぐ。

船どころか車さえ運転したこともない赤城の意見は通らず、その場合は葵たちの救出は一旦諦めるという形にせざるを得なくなった。
そして今、狼煙を上げた啓太たちが身を隠そうとした直後、女子の悲鳴が轟いた。
コリオ率いるシマビトに襲われた市原たちが、汚らしい手で体をまさぐられていた。

そして島崎は覆い被さられて押し倒され、万事休す。
元々外界の人間だったはずの男は若い女に発情し、股を開かせたところで橘が助けに突進しようとする。

橘はもう躊躇わずに武器を振り下ろし、島崎を犯そうとしたシマビトの脳天を叩き割った。
しかし、今度は槍を持ったシマビトに反撃され、なんとかいなすも不安定な岩場で躓いて転んでしまい、仰向けに倒れてしまった。
そのまま手を踏みつけられて反撃を封じられた。
直後、槍が突き下ろされる前に陸が捨て身で体当たりして助けた。
だが非力なタックルではシマビトを倒し切れず、逆に肩を突き刺されてしまうのだった。
そして高崎は、股間を膨張させている変態が太一の仇だと知り、静かに殺意を湧き上がらせていた。

感想
インゴシマ5巻掲載予定エピソードでした。
事態がはっきりと好転しないまま、市原が体を張り出しましたが、今度は命の危険が真後ろに。
4巻の外国人と肉便器になった二人の動きが気になりますが、しばらくは市原サイドが続きそうです。
https://www.kuroneko0920.com/archives/58962
https://www.kuroneko0920.com/archives/18772



































