蓮華の真意に気づいていない高木は追い詰めたと思い込み、止めの一撃を振り上げ、またおばさん呼ばわりして斬り捨てようとした。
それでも蓮華は目線を放さず、左手でポケットの中のスイッチを押し、布越しにある武器を飛ばした。
それはワイヤーで繋がったテーザー銃だった。
いわゆる遠距離型スタンガンで無力化を狙っていた蓮華の攻撃は、意外なほど容易く高木の肌に突き刺さった。
してやったりの蓮華が電気を流そうとしたそれより早く、一切躊躇わずに高木は腕を斬り落とした。

笑みさえ零しながら自らの腕を斬り落とした、全く理解できない蘇った高木。
蓮華の切り札を難なく破った高木がもう一度振りかぶる頃には、彼女は本気で青ざめて立ち尽くした。
近づいてくる妖しく光る刃を見ながら、蓮華は晴輝がどれほど類稀な人物なのかを改めて考えた。

他に類を見ない強運により、全く暴けなかった高木がいつ銃火器の扱いを覚えたのかについて、偶然の産物でいとも簡単に情報を入手した。
黒幕の科学技術で軍人の記憶をインストールするという、想像だにしない方法により銃火器の扱いに長けた高木が今使っている剣術に、蓮華は見覚えがあった。
才能ある人物の傍にいて、苦悩する様を見て愉悦に浸るかつての蓮華の楽しみ。
ある天才剣術家の傍にもいたことがある蓮華は、狙い通りに上段からの一閃を使わせることに成功した。
そして腕を失った側の懐に潜り込んだ。

完全に勝利を確信していた高木が咄嗟に対処できないうちに、蓮華はスネークソードの柄頭を取り外した。
今度こそ止めの一太刀が来る前に脇腹に刺し込み、電撃を流し込んだ。

直後、高木は強力な電気に襲われ声にならない叫びを上げた。









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