88話
結局何もできないまま、三日土が間に合わなければベルを失っていた蛇ヶ崎。
ピノに逃げられた後、三日土に担がれている間も殺す殺すと呟き続け、上司をイラつかせるだけだった。
三日土は冷静に、完敗した事実を突きつけ、頭を冷やした後のリベンジに専念するよう促すが、それでも蛇ヶ崎は殺す殺すとしつこく呟き、上司のぶっきらぼうな励ましに悪態を返した。

さすがに黙っていられなくなった三日土はストレスで変異しながら蛇ヶ崎の首根っこを掴んで持ち上げ、嘆くだけのクソオナニーを止めろと命令した。
助けられなければあの場で全員殺されていてもおかしくなかった立場を考えられないなら、今すぐここで殺してやると脅した三日土。
すると蛇ヶ崎は素直に謝り、別の想いを吐き出した。
指摘された通りに何もできなかった自分が情けなくて、悔しくて、許せないのだと。
蛇ヶ崎が少しはまともになると、三日土も珍しく自分語りを始めた。
蛇ヶ崎が恋人を攫われたように、三日土にも壊人になった息子がいて、やむを得ず自分の手で殺したという。
その息子を生き返らせるために戦っている三日土もまた、どうしようもなく自分を許せないでいる一人だった。

そして、ガキ臭く殺意をギラつかせるのは止めろとアドバイスし、蛇ヶ崎も素直に頷いた。
デッドコースターから脱出した二人は、ユママと仲代を待たせていた休憩所に着いた。
ただ二人はそれぞれ、スタイルに合ったコスプレをして普通にレジャーランドを楽しんでいるようにも見えた。

もちろん、好きでやっているだけでなく、三日土の指示で10000pを集めるために、ドレスコードがコスプレのアトラクションにも挑んだからだったが、能力が透明なのに光るガイコツになっている仲代の脳筋ぶりに、三日土はイライラが止められなかった。
取りあえず蛇ヶ崎をユママに渡し、治療を頼んだ。
そしてユママはいつも通り、たわわな胸に顔を埋めさせて癒しの治療を始めた。

一先ず二人と合流を果たした三日土は救援を要請せず、壊人事件専門の自分たちだけで解決することに決めた。
その頃、ジャガーンが銃をぶっぱなした反応を感知したドクは重い体でパタパタとデッダーランド上空まで飛んで来ていた。
だがそうすぐには見つからず、羽休めで城の屋根に着地して趣味の悪い園の作りに壊人の仕業だろうと当たりをつけたその時、ちょうどその塔の部分にベルが監禁されているのを見つけ、彼女の方もドクがいることに気づいた。
だが色々と訊ける前にピノがやって来て、ドクは落下スピードを殺せずに万事休す。
かに思われたが、どこからともなく現れた颯爽と飛ぶ何者かに助けられたのだった。
そしてピノがベルに会いに来たのは、会わせたい相手がいるからだった。
ノーメンと呼ばれた気味悪い壊人もジャガーンには興味があるのか、恋人にベルに近づくと顔中に血管を浮き立たせていやらしく笑い、急速に眼球と歯を生やし始めた。

ベルに願いは何かと訊ねるノーマンズ・ノーメン。
好きな人に助けてもらうこと?
幸せになること?
そう質問したノーメンは自分の零れ落ちた眼球を食らいながら、世界中の人の願いが叶う世界を創ろうとしているんだと打ち明けた。
感想
ジャガーン86話87話88話でした。
よくある意地悪な二択ですが、車を運転していたらもっと瞬時の判断を迫られる時があるでしょうね。
一つの解を求める計算式じゃないですから、人生の選択に正解も間違いも善いも悪いも決めるのは、個人の考えに委ねられるものでしょう。
https://www.kuroneko0920.com/archives/59241






























