そうしてしっかりと理性と意識を保った鮎加波。
汚らしく不衛生な檻の中。
そして明日からも今日と同じように毎日犯される日々がいつまで続くのか考えた。
もちろん、死ぬまで以外にあり得ないことは嫌でも理解できた。

自分の幸せを何より願った父親に申し訳なく思いながらも今すぐ死にたくなった鮎加波だが、理性を取り戻しつつある佐々木が助けを求めてきた。
しかし、佐々木はまたすぐにおかしくなり、幻覚と快楽に襲われてあられもない姿を晒してしまう。
それでこんな惨めな死は願い下げだと感じた鮎加波は、ここから脱出することを誓った。

自分たちが性処理用の肉便器なら、何人か見た老婆のような女より女子高生の自分たちはかなり貴重な存在のはず。
ならばいつまでもこんな不衛生極まりない牢屋に放置はしないはずだと考え、さっそく見張り役の自尊心を刺激して鍵を開けさせ、身体を密着させるチャンスをゲットした。
身体をすり寄せ、いきり立つ肉棒を撫で、甘く囁く。
それだけで見張りは鮎加波の術中に陥った。

ものの数分で檻から出された鮎加波は心を鬼にし、助けを求める佐々木と豊橋にエールだけ送り、見張りと二人きりになって虜に仕立て上げた。
そして、島の王のガモウに会わせろと要求した。
見張りの男は鮎加波の足を舐めながら聞き間違いかと思い、聞き返した。
鮎加波はスッと足を離してからもう一度、ガモウに会わせろと要求した。

見張りは躊躇し、ガモウは忙しいなどと言ってごまかそうとするが、鮎加波が自分の肉体の魅力が捨て難いだけだろうと指摘すると、男は正直に自分の嫁になれと持ちかけた。
そんなつもりは端からない鮎加波はわざと声を大きく拒絶し、イヤッコ全員の共有物を独占していることがばバレたら…
そう脅し、抜かりなく優位な立場を維持した。

見張りは泣く泣く諦め、ガモウに嫁として進言することを約束した。
しかし、あの醜い老婆、チオモによるガモウの嫁選別で選ばれなかった鮎加波の顔をチオモは覚えているはずだと見張りは忠告した。
海岸で倒れていた自分を見張りの男が見つけ、忠誠心高くガモウに献上したという筋書きを考えていた鮎加波は、壁にかけられていた小刀を手に取り、髪にあてがった。
それで躊躇わずに髪を切り、顔は変えられなくても見た目のイメージを大きく変えたのだった。

一方、若林とアレックスは島の王、ガモウ=インゴと相対していた。
イヤッコの集落に下りてきたガモウは、明晩エギ大祭を開催すると宣言した。
それこそアレックスが話した、イヤッコでもシマビトとして兵士に成り上がれる選別のことだった。

































