パラフィリア人間椅子奇譚5話ネタバレ感想
出来うる限りの最善策だと考え、殺人の隠蔽を図る会長。
誰にも知られることなく一部始終を見ていた少女。
狂気を孕んだ二人の少女の行く末とは・・・
5話 人間椅子5
見回りの時間が確実に迫っていた。力の抜け切った成人男性を女性一人の力で引き上げるのは、相当に困難を極めていた。
しかし、もう後戻りはできない。一段ずつ確実に引き上げ、とうとう破滅の頂点へ辿り着いてしまった。
息を切らし、束の間の休息を取る会長。力作業に没頭している間だけは、この最悪な時間を忘れられるようだった。だが、労働の末の汗は、最悪の犯罪行為で流したものだった。
台車も引き上げ死体を乗せて、普段はほとんど人が来ないであろう資料室へと入る。死体を一旦置いて、暗闇の中を階上へと足を進めていく。
目星をつけていた窓を開け放つと、外は未だ土砂降りだった。不幸を象徴するような陰鬱な空が広がるが、今の彼女にとってこれほど好都合な状況はなかった。
冷静さは失われておらず、先生が履いていたサンダルから自分の痕跡を消していく。
そして、底の見えない闇へと過ちの残骸を落とした。
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夜が空け、世間はいつもの日常を始めていた。瞳子はいつものように目を伏せて生活していたが、それは恐ろしい現場を目撃したせいでもあった。しかし、そんな秘密を握っているなど誰も知らなかった。
先生は発見されないまま4日が経っていた。あらゆる偶然が会長にとって好都合に働いており、未だ発見される気配はなかった。
少女は口を噤むしかなかった。友人も家族もいない。しかし、死体の在りかは知っている。喋りたくて堪らない。
それほど大きな騒ぎになっているわけではないが、既に死んでいると知っているのだから。
当事者の会長は瞳子の比ではなかった。
いつ押し潰されてもおかしくないほど、戦々恐々の毎日を送っていた。
周囲にはいつもの凛とした表面を繕っていたが、慄く手は誰かが気付いてもおかしくないほどだった。
感想
パラフィリア人間椅子奇譚5話でした。
二人ともいい顔しますね。殺人を隠蔽せんとする時の顔も良かったですが、事の発覚を恐れている表情もさらにいいです。
思いのほか発見されないのが、焦らされているようで気が気じゃないでしょうね。もちろん、隠蔽には時間が経つほど有利ですから、慌てず騒がずが一番です。
でも、4日も経てば腐臭で気付かれると思いますけどね。
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