11巻
梓にろくに相談もできぬまま、怪しいモデルの仕事を受けて撮影場所まで来た詩織は、もう一度梓に電話をかけたが、出てもらえないまま雑居ビルの地下の部屋に足を踏み入れた。
撮影準備が整えられた一室で待っていたのは、丸眼鏡に無精ひげを生やしたオシャレなおっさんだった。
美人、美しいショット…
そんなおためごかしに乗せられた詩織は、胸元が開いたシャツにタイトなスカートでそれらしくポーズを取り、被写体に徹し始める。

すると先輩は他の衣装で変わった写真も撮ってみようと言い出した。
その頃梓は、病院で会長が目覚めた瞬間に諒たちと一緒に立ち会っていた。
盗撮魔の吉村の悪事を暴き、男らしく会長を病院まで運んだ梓はすっかり信用され、晴れて住み込み介護士として正式採用された。
しかし犯されかけた司は、そう簡単に信用しない視線を向けていた。
その時、詩織からエロそうな写真のモデルをしてもいいかどうか窺いを立てるメッセージが来ると、やけに諒のことが気になり、彼氏として止めることも嫉妬心も感じずに適当に返事をしてしまう。
それで怒りと苛立ちを感じた詩織は、促されるまま卑猥な衣装での撮影を了承した。
まずは下乳丸出しでいつ乳首がはみ出てもおかしくない、ミニサイズのブルマ体操服。
怒りに任せて勢いで着た詩織だったが、さすがに露出が多すぎて戸惑いが強くなっていく。

しかし先輩とカメラマンの篠田はうまいこと言い包め、詩織の警戒心を無くしていく。
美しいだの本当の姿だの、それらしい台詞で簡単にその気にさせられた詩織は尻を突き出し、前屈みになり、股を開き、着エロアイドルと変わらないポーズをノリ良く取っていった。
その後も衣装を変え、前が編み編みになったボンテージ風、また下乳丸見えのセクシーセーラー服。

最初から最後まで篠田に褒められ続けた詩織は、すっかりいい気分になれて頬を赤くした。
梓が電話でもまともに相手してくれなくなった寂しさと苛立ちのせいで、詩織は非日常なこの時間と篠田の紳士的な態度に惹かれるものを感じていた。
日付が変わった深夜の時間になると、病室にいた面々はそろそろ帰ろうということになった。
しかし会長は諒だけ残って看病するように指示し、馬場はそのまま帰宅、梓と司が一緒に帰るようにいった。
ただ諒と梓のただならぬ関係に気づいたからでなく、司には明日一人だけでも教会へ行ってもらうつもりで、梓にはその送り迎えを頼んだ。
諒は母の一大事でも不満を露わにしたが、言うことを聞かないわけにはいかなかった。
司を隣に乗せた気まずい空気の車内、梓は頑張って昨夜のことの謝罪で会話を切り出すも、司は当然、諒の部屋と間違えたことについて追究した。
その言葉と表情は、妹を守ろうとする姉であり、吉村と同じ信用ならない男に向けるそれだった。

彼は誠実な男を装うが、端からの目的が疚しいと言われると聞き捨てならずに車を停め、反論した。
しかし実際に襲われかけた司は彼女もいる身で不潔極まりなく、高校を出たばかりの子供な妹を誑かさないで欲しいと言うと、梓はそれも嘘を並べてごまかした。
すると司は自分にも同じことをすれば、子供の諒と大人の自分となら、圧倒的に違う対応をして見せると言い出した。
梓は断ろうとするが司の頑なな態度に仕方なく受け入れ、目を閉じてシートに背中を預けた彼女に近づいていく。
肩に手を添え、顔をゆっくり近づけ、諒に勝るとも劣らない整った顔立ちとの距離を詰めていく。

そしてそこで離れ、緊張して震えていることをからかい、諒と違うことを無理やり証明する必要はないんだと諭した。
たった数歳年上なだけでも、経験がなさそうな司が相手なおかげで、梓はかなり余裕を持って接することができた。
しかし司は意固地になり、帰ってシャワーを浴び、喉が乾いたタイミングを見計らい、扇情的な格好で梓を晩酌に誘った。

この機会に大人になりたいのか、諒との違いよりも経験をしたい様子の司に押し切られた梓は、望み通りに子供ではない美巨乳を露わにした。
































