入口から少し入れば下り坂の底が吹き込んだ雪で水溜まりになり、そこからまた上り坂になる構造になっており、それがゴブリンだけの知恵で作られた構造かどうかはわからないが、水溜まりには尖った杭の罠が仕掛けられていた。
女神官は無残に亡骸に言葉なく祈りを捧げ、慎重に奥へと潜っていった。

水溜まり、杭の罠、冒険者一行を返り討ち。
何かしらの知恵者がいるとしか思えないが、果たしてそれはダークエルフかオーガか、それとも魔神か。
相対するしか答えが分からないまま歩みを進めて、二手に分かれる場所に差しかかると、彼は最悪にならない可能性を熟考し、寝床だと思われる方向を選んだ。
その先には17体のゴブリンがいた。
まず女神官の聖光で目を眩ませ、エルフの矢とドワーフの術で遠距離攻撃を仕掛け、奇襲で7匹を仕留めた。

通路が狭いそこで待ち受けた彼とリザードマンは向かってくる奴らを確実に仕留め、聖光で混乱している間に残り4匹まで減らした。
そこでもう一発聖光を放ち、彼とリザードマンが追い打ちをかけて襲いかかった。
しかし残り一体の中に目眩ましを躱す学習能力の高い奴がいた。
そいつは仲間が切り殺されている隙に矢を放ち、うまくすり抜けたそれは反撃を予期していなかったエルフの太ももに突き刺さった。

彼が素早く動いてそいつを仕留め、間違いなく17匹を退治し切った。
エルフに思わぬ重傷を負わせたそいつの背中には、治療された痕が残っていた。
そしてエルフの治療に当たろうとした女神官は太ももに刺さった矢を抜こうとして、鏃だけ残る細工がされていることに驚愕した。

エルフの太ももに残ってしまった鏃。
矢を放ったのはエルフに傷を負わされた、村を襲ったあの一体だった。
つまり、同じ方法で一矢報いてきたのだ。



































