129話
男を発見し、素早く涙も流して腰を抜かしたメイ。
驚愕と恐怖に襲われながらも素早く仲間たちに報告しようとロケットスタートを切ると同時に、彼も素肌に触れて阻止しようとした。
しかし瞬時に振り返ったメイはトンファーを振り回して彼の顎をかち上げた。
メイはその口調とほんわかした雰囲気に似合わず、カンフー映画よろしくのトンファー使いだった。

一手目は防がれた彼だが、めげずにもう一回触りに行こうとした。
だがもう数十㎝というところでトンファーで殴り飛ばされ、やはりガーディアンになるだけある実力を思い知らされてしまう。
メイは笛を吹いて居場所を知らせようとするが、今度はルーミが声を上げて話し合いを求めた。
するとメイ、交尾したら死刑だからと突っぱねた。
そこに勝機を見出した彼は、自分の命を最優先にする今までにないタイプの人間らしいガーディアンなら、説得できる余地は十二分にあると判断できた。
何もせずに残り二年そこそこの崩月寿命で死ぬか、交尾をして崩月を免れるか。
今すぐに死ぬのを一番避けたいメイは、降って湧いた崩月回避方法に驚愕した。
俄かには信じられない話だが、ガーディアン仲間のルーミの真実味溢れる口ぶりに嘘を吐いている様子はない。

人が二十歳で死ななくなれば国母の権力が脅かされる、だから交尾したら死刑で男を殺そうとしていると言われるが、混乱するメイは交尾したら死刑という一文が頭から離れない。
だから彼は言ってやった。
崩月からは逃げられないが、国母からは逃げられると。
残り二年で人生を終えるか、交尾して何十年の寿命を手に入れ国母から逃げるか。
究極の選択を迫られたメイは笛を下ろし、交尾を選んだのだった。

そうと決まれば他の者に見つからないよう、二人には手配書と違う格好をさせてから、二人が拠点にした空き部屋に向かうことにした。
その道中、子供たちから慕われているらしいメイはわいわいと懐かれ、プレゼントを渡された。
涙腺がゆるいメイは感動の涙を零し、急かされるままその箱を開けてみた。
そして蠢いているおぞましい生物に驚かされ、子供たちに慕われつつ舐められている精神年齢の幼さを露呈するのだった。

この出来事で彼も舐めることにし、この住宅街で発情させてやろうと背後から手を伸ばすが、そこはガーディアンらしく悪意を感じ取られて反射的にトンファーを食らわされた。
そんなトラブルがありながら、無事に空き部屋に着いた。
彼はさっそく淡々と脱いでヤろうと指示するが、メイは今更交尾が何なのか知らないと言い出し、知識もお子様レベルなのを晒したのだった。




































