桜の花を手にとって
高校1年の二人にも、進路調査がやってきた。
とにかく働きたくないという真奈菜に対し、ちおちゃんは至極全うに、仕事にも楽しいことがあるよと大人な意見を述べる。
そこに食い込んでくるのが真奈菜である。
次見かけた大人に「仕事って楽しいですか?」と訊ね、楽しいと返ってくればちおちゃんの勝ち。BETは100円だ。
まさか本気ではあるまいと思ったが、本気だった。
著者名:川崎直孝 引用元:ちおちゃんの通学路2巻
しかも、賭けの対象にされたその男は、ブラッディ・バタフライ・エフェクトでちおちゃんを裏社会のなんか凄いヤツと勘違いした暴走族の安藤だった。(だが、後に彼は族を抜けた。その顛末は2巻参照)
安藤はちおちゃんに気付くと、急にイキり出した。
こんな仕事、俺のガラじゃねえなどと典型的な転落人生を歩む常套句を口走る彼に、軽くボディタッチしながら誠心誠意説得を開始するちおちゃん。
それは、知らない仲ではない相手をほっておけなかったからなのか、それとも・・・
そして流れのままに残り僅かな新聞配達を手伝うことに。
配達時間から遅れに遅れているので、真奈菜は直接渡して誠意を示した。
だがこれである。
著者名:川崎直孝 引用元:ちおちゃんの通学路2巻
ちおちゃんはこうである。
著者名:川崎直孝 引用元:ちおちゃんの通学路2巻
安藤の経験則によると、昭和生まれは詰め込み教育の弊害のせいで、1日の始まりに活字を見ないと、バーサク状態になるらしい。
昭和生まれVSゆとり世代の戦争が始まろうとしていた。
安藤は職質の連続で配達を遅らされたと憤慨していた。
それに輝くような笑顔で慰めるちおちゃん。
笑顔、励ましの言葉、キラキラ背景。真奈菜は何かを察した。
残る一人はべらんめえ口調のおっさんだけだ。
直接渡そうものなら、血を見る争いになりかねない。部屋はアパートの2階中央。
二人は瞬時に最適解を導き出した。
真奈菜がロイター板の役目を果たし、トップアスリート並みの身体能力を誇るちおちゃんが空高くジャンプ。手摺りを掴み勢いを殺しつつ、そっと着地。
著者名:川崎直孝 引用元:ちおちゃんの通学路2巻
音もなくドアに近づき、おっさんのくしゃみの音と同時に新聞受けに突っ込む。
しかし、ここで誤算が一つ起こってしまう。
立てかけていた傘に触れてしまい、倒れていく。受け止めるには間に合わない。ならば、姿を見られなければいい。
2階から躊躇無くダイブしたちおちゃんを、しっかり受け止めた安藤。
ゴン、キルア、ヒソカがドッジで見せた連携プレーのようである。
今更だが、安藤はちおちゃんにガチ惚れしており、ちおちゃんも満更ではない様子。
全て配り終え、手を取り合って喜ぶ二人。
真奈菜よ、少しは我慢しろ。
著者名:川崎直孝 引用元:ちおちゃんの通学路2巻
安藤と別れ、通学路に戻る二人。
その時、ちおちゃんが両掌を上にして差し出してきた。
そう、全ては金のためだった。
安藤を必死に説得したのも、可愛い笑顔で喜び合ったのも、彼に勤労意欲を植え付け、「楽しい」の一言を引き出すための心理作戦だった。
著者名:川崎直孝 引用元:ちおちゃんの通学路2巻
恐ろしい子・・・
感想
ちおちゃんの通学路2巻でした。
2巻もどれをピックアップしようか迷いました。ブラッディ・バタフライ・エフェクト2とカバディは特に外し難かったですが、逆にちゃんと読んで欲しいという願いを込めて、別のエピソードを紹介しました。
金が絡んだほうがちおちゃんのゲスさが伝わりやすいし、どこかで細川さんを出しときたかったので、この二つにしました。
中の下を愛するちおちゃんですが、あんた確実にモテるよ。
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