218話
まさかの撤退指示に隊員たちを自分の耳を疑った。
勇気を出して引き金を引き、敵を押し込み始めた矢先の撤退は勝機を手放すものだと思い込み、隔離地域外への撤退に反感を抱いた。

紗月の説明が終わる前に碇マンが起き上がろうとするが、山田が抜かりなく攻撃を仕掛けて復活を阻止し、紗月にちゃんと話させる時間を確保した。
改めて拡声器に声を増幅させた紗月は、そもそも碇マンを今この場で倒さなければ先に進めないと考える前提が間違っていると言い出した。

天宮晴輝確保が目的だと分かっていても、今ここで碇マン討伐が必須だと思い込んでいた隊員たち。
その必要はないという紗月は、撤退指示に疑問を抱くのは分かっていたから、それがなぜなのかの説明に移った。
この見通しのいい場所で待ち構えていた敵は、勇気を出して協力し合えば倒せなくはない程度の変異体をぶつけることで勝利させ、自信を持たせることが狙いだった。
そうすれば撤退の考えなど無くなって勇者と勘違いしてくれる。
それが証拠に、親玉は何も手を打とうとせずに傍観しているだけだと。

ここでギリギリの戦いを続けて消耗しては敵の思う壺で、一旦撤退して更にデカい火力を携え、体内に侵入されないように防護服で身を包み、遠距離射撃で安全に削って倒せばいいのだと説明した。
そこまで説明されると、隊員たちはようやく自分たちが掌の上で踊らされていたことに気づいた。
誰よりも早く敵の真意に気づいた紗月が撤退の旗を掲げて車を走らせると、冷静さを取り戻した隊員たちも車列を整えてUターンし始めた。

あっさり作戦を看破されたエリックは、晴輝とはまた違うタイプの指導者に驚かされた。
指揮官として有能というより、味方の弱い部分をきっちり把握してこの状況での心理での動きを読み、敵がどう陥れようとしてくるかで考えた末のいやらしさ。
そうと見抜いたエリックが紗月に不気味さを感じたのは、それがこの場で戦闘力が最も低いか弱い女子であることにも拍車をかけさせた。

それならそれで紗月を絶望に陥れて食らってやるのが楽しみだと思えたエリックは、餌を逃がすまいと検問を作るように黒泥で道を塞いでいく。
そこで自分の出番だとばかりに一肌脱ぎたくなったのが関だ。
感想
インフェクション216話217話218話でした。
危ない感じだった碇がそのまま厄介な存在に早変わりしましたが、ここらで明石が介入してきそうな気がします。
https://www.kuroneko0920.com/archives/79382



































