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第22話 命、擲って

翔は遥香との思い出を振り返りながら、弾丸の雨の中に身を晒していた。

ずっと前から好きだった。周りにからかわれても、遥香にはキツく言葉を返すだけで、本心を打ち明けるなんてできなかった。もし、言ってしまったら今までのように傍にいられなくなると思っていたから。

 

遥香が処分対象になって、危険を顧みず助けようとした。そうしたら、どうして優しくしてくれるの?と訊かれた。そんなに追い詰められた状況になっても、仕方なく助けてやってるだけだなんて心にもない言葉で逃げてしまっていた。

 

弾丸の数に呪力が追いつかず、指が吹き飛ばされた。でも声を上げたらダメだ。

遥香を動揺させても呪力を使わせてもダメだ。業魔になんてさせたりしない

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

しかし、劣勢の翔たちを見て、遥香の呪力の放出は加速度的に進んでいく。

やがて乾を殺したと思われる異形の化け物が姿を見せた。遥香の呪力の影響はもう止められなかった。それを待っていた進は、遥香をバケネズミの集団の中に放り込む。

すると、呪力に当てられたバケネズミが異形化し、弾丸をも撥ね飛ばしていく。

 

 

翔はまだ諦めなかった。

遥香に近づくと髪が肌が変化していくが、二人でどこかに逃げようと言葉をかける。しかし、遥香は死を受け入れようとしていた。私の存在がいつか地球さえ汚染すると言って背中を向けた。

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

背中を向けてしまった遥香に、翔はようやく本心を伝えられたただ生きていて欲しい。その純粋な気持ちを真っ直ぐにぶつけた。

 

 

振り返った遥香は嬉しそうな顔で涙を流していた。

翔の告白の返事をしようとした瞬間、喜びの感情が業魔化を抑制したのか呪力の放出が起こらず、弾丸が遥香の体に撃ち込まれてしまう

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

業魔をぶつける進の思惑は途中で失敗し、動揺したところを撃たれてしまう。

茫然自失になった翔。

目の前に突きつけられた銃に抵抗する気力さえも失っていた。

 

 

第23話 なすべきこと

洞窟内の蝙蝠が歪に姿を変え始めた。海岸の方に向かって全速力で飛び出していく。

遥香の呪力で凶暴化した蝙蝠たちはバケネズミを食い散らかしていく。

 

遥香は重傷を負っていたものの生きていたのだ。彼女に操られた何百何千という蝙蝠がバケネズミの大群に襲い掛かった。

 

 

目を覚ました翔は、怪我もない元の姿になっているのに気付き、そこが死後の世界だと思った。

近くにいた遥香のところに行って横に座ると、「私のこと好きって本当?」と改めて訊かれて返事に窮する。

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

恥ずかしくて言えず、じゃあお前はどうなんだよと逆に訊き返す。

すると頬を赤らめ、言ったことなかったっけ?と言うので、コクリと頷く。そうしてずっと好きだった相手から、同じ気持ちを聞くことができた。

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

そこでやっと翔も好きだと言えて、二人して体がぞわぞわする嬉し恥ずかしの感覚をひとしきり味わった。

 

 

これでずっと一緒にいられるなと言う翔だが、それは無理だよと遥香。

すると、翔の右手に痛みが戻ってきて髪や肌も変化していった。そして、自分が遥香に寸でのところで助けられたのだと思い出した。

 

せめて一緒に死なせてくれと泣き叫ぶが、今まで悪口言った罰だよと聞き入れてくれない。

 

悪口はそんなつもりじゃなかった。そう言おうとしても、うまく言葉が出てこない。

もちろん遥香はそんなことは分かっていた。

だから、最初で最後のキスを両想いになれたご褒美にして、翔の幸せな人生を願いあの世に旅立っていった

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

 

離れていても、遥香の業魔化の影響が消えたことで彼女の死を知った早希。

大切な人が次々と犠牲になっていく世界を守るこの戦いに、意味なんて本当にあるのかと考えていた。

 

 

サイコバスターが目前の場所まで来た時、瞬の幻影が見えた。

この苦しみばかりの戦いに意味なんてあるの?と問いかけると、早希は生きていて未来が作れる。僕達の祖先が他の人種を絶滅させたように、勝ち残った者だけが未来を作れるんだ。早希が作りたい未来は、勝ち残ってでも作る価値があるかい?と問い返す。

 

その言葉のおかげで迷いを吹っ切った早希は、躊躇いなく自分の思い描く未来が素晴らしいものだと肯定し、ついにサイコバスターを手に入れる。

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

早希は瞬と最後の別れを交わし、最も愛する覚の元へ駆け出した。

今まではどこかに瞬や真理亜に悪いと思っていた気持ちがあったが、この局面で瞬に会えたことで、自分の幸せも考えられるようになれたのだ。

 

導かれるように覚の元に辿り着いた早希は、真っ先に抱きついて、子作り宣言をする。覚が決死の思いでプロポーズしたのがバカバカしくなるほど、迷いのない言葉だった。

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著者名:及川徹 引用元:新世界より6巻

 

 

感想

新世界より6巻でした。
面白度:☆8 泣ける度:☆9

こんなに泣けるかよってほど泣きました。初めて読んだ時も泣いて、記事にするにあたり読み返して泣き、文章を書くにあたり読みながら書いているうちにまた泣いて。ホンマに涙腺が緩くていけませんや。

コミカライズでも、こんな感じの改変なら大賛成です。百合要員だけでは終わらせねーよって感じですね。さて、次が最終巻。早希の無駄に攻めまくった服装に、何も言わない覚の心情が描かれるのか、こうご期待。

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