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44話

山田サキは女優の卵。

 

本人の口から語られる言葉が本当なら、優奈の推察は大きく間違っていることになる。

 

 

サキ曰く、北国から女優を目指して上京し、演技力だけを武器に事務所に所属してコネと資金力がモノを言うこの世界でチャンスを窺っている内、業界も注目の裏タマロワでの盛り上げ役の依頼が舞い込み、一も二もなく飛びついたという。

タマロワ
著者名:まりお 引用元:タマロワ44話

 

 

 

カメラの位置を知っていたのは最初から決められたいた役があったとしても女優として画角を把握したいからだったし、菜月の自作自演も本職が見れば嘘だとバレバレ、探偵だと偽ったのも女優としてのプライドを優先したからだという。

 

そしてサキがこの最後のタイミングで正体を明かしたのは、優奈からのメッセージでもう見抜かれていると思ったから。

 

 

確かにサキの話に齟齬はなく、信じてもおかしくないほど辻褄が合っているが、まだ花嫁が決まってない状態では100%ではない。

タマロワ
著者名:まりお 引用元:タマロワ44話

 

 

それでも優奈はサキこそ花嫁に相応しい一般人で納得し、頭を下げて五十嵐と結婚して欲しいと頼んだ。

 

もちろんサキは即座に断るが、優奈は彼には幸せになって欲しいと正直な応援心を漏らした。

 

いくらなんでもそれで結婚させられたら堪らないサキは穏やかに諭し、そもそもお断りというより既にリタイアしているから叶えるのが不可能なお願いなんだと白状した。

タマロワ
著者名:まりお 引用元:タマロワ44話

 

 

弓月に襲われた際、彼女から今までにないを感じたので、命を優先して素早くリタイアしたらしい。

 

つまり残されたのは優奈と詐欺師の可能性が一気に高まった弓月のみで、五十嵐の幸せを願うなら借金まみれの優奈も犯罪者の弓月も相応しくない。

 

 

もうリタイアしているサキは運営から急かされるが、別れの挨拶をと粘って時間を貰い、優奈にハグして健闘を讃えた。

タマロワ
著者名:まりお 引用元:タマロワ44話

 

 

もう争う必要もなくそもそも争ってもいなかったサキは、いつかまた会えば飲もうと惜別の言葉をかけてから、聞き逃せない助言を続けた。

 

弓月は見ていれば演技の匂いがしたが、詩織はゲーム初期と比べて絶妙にキャラが変わっているのにそれが演技なのかどうかが分からなかったから、一番怖かった。

 

 

最後に優奈と気安く呼んだサキは方言で頑張れと励まし、去っていった。

 

東詩織に対する評価の言葉にハッとした優奈は、何か大きなことを見落としている気がして仕方なくなった。

タマロワ
著者名:まりお 引用元:タマロワ44話

 

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