優奈の特権
いきなりぶっこまれた弓月は驚き、戸惑い、正体も何もないと否定するが、優奈は最後通牒で本当に友達の自分にももう隠していることはないと誓えるか、そう訊ねた。
それでも弓月はきっぱり、隠し事はないと答えた。

それを受け入れた優奈は、では誰が何者だったのか答え合わせを始めようと切り出した。
参加者に混ざっていた殺人犯、暴行犯、詐欺常習犯の3人のうち、菜月が暴行犯で詩織が殺人犯だと断定し、瑠華とサキが一般人で、消去法で弓月が詐欺犯だとなるが、本人はもう何も隠していないというので、組み合わせに矛盾が生じてしまう。
つまり誰かが嘘を吐いて優奈は間違った答えを導き出したのだが、では誰がどんな嘘を吐いたのか。
そこで優奈が思い出したのは瑠華が言っていた、詐欺常習犯は強い虚言癖を持っているという話。

その虚言癖の強さが本人にも自覚のない嘘を吐かせる程ならば、一体誰がそれに当てはまるのか。
弓月はおそらく経歴が華やかな菜月だろうというが、優奈の考えでは嘘は自分を虚飾するために吐くだろうに、恥部を曝け出しまくった菜月ではなく、同じく恵まれない家庭で育ったという瑠華や、まだ何者でもない女優の卵のサキも当てはまらない。
それはもちろん、自分をこき下ろして素人AV女優と明かした弓月もそう。
ならば最も恐ろしい殺人犯という立場の詩織こそ、実際は無意識にそう演じていただけの詐欺常習犯になる。

より凶悪な殺人犯だと思い込んだのは、その方がゲーム内で支配力を強められるからであり、その通りに終盤まで勝ち抜いてきた。
とは言え単なる思い込みで詐欺から殺人犯を無意識に演じるなんて都合が良過ぎるが、本当の殺人犯がそう思い込むように仕向けていったのなら、あり得ない話ではなくなってくる。
その真の殺人犯こそ弓月しかあり得ないと、優奈は導き出したのだ。

もちろん弓月は否定するが、サキ曰く、詩織からは嘘を感じなかったが、弓月からは嘘を感じ取れたので詐欺犯だと判断していた。
しかし殺人犯とは思えない弱弱しさや自虐のギャップはなぜなのか、それは詩織を殺人犯だと思い込ませるため自分を下にしてあえて媚びへつらったに過ぎなかった。
それに乗せられた詩織は、次々とライバルを蹴落としていった。

それにありがたく便乗した弓月は詩織に罪を被せ、今まさに、花嫁という優勝者になろうとしていた。
そこまであり得なくはない論理を組み立てられて問い詰められた弓月だが、あくまで優奈の想像に過ぎないと否定し返した。
だから証拠があるなら出してみろと言われた優奈は、真犯人が悪あがきで繰り出すその言葉を待ってましたとばかりに受け止め、証拠は残されているのだと言い返してやるのだった。

論理的に夕月の本性を暴きにかかる優奈。
監視カメラ映像を確認できる特権を持っている優奈だが、果たしてそれに映っているものは一体…
感想
タマロワ7巻にて完結です。
面白度☆8 物足りない度☆8
別シリーズでまたやって欲しいくらい面白い設定だと思いました。
それでも、主人公でヒロインの優奈がどうやって堕ちていったのか深く掘り下げて欲しかったですね。


































