14話
形振り構わず小野寺が助けに行ったことで、武村も急激に助けなければと思ったのか反射的に身体が動き、フォークリフトを巧みに操作してゾンビをぶっ飛ばした。
不幸中の幸い、小野寺は軽くボロボロになりながらも噛まれずに済み、襲われていたもう一人も無事だった。
すると緊張からの緩和は小野寺で締められ、パッと笑顔の花が咲いたのだった。

その後は問題なく作業が進んで夕方頃に市役所に帰ることができ、大人数で物資を運び入れていった。
数日後、武村は牧浦に呼び出されて食糧調達の際の話をすることになった。
既に詳しい報告は社長たちから聞いているものの、ゾンビとはいえ姿形は大きく変わらない元人間と激しく戦って多くの血を見てきたのを鑑み、牧浦はカウンセリング的な意味合いで辛い経験を少しでも軽くしようと考えていた。
それは罪の意識を少しでも和らげるためだが、武村は他とは違うことを堂々と言い返した。

すると牧浦も深月から復讐とは言え人を手にかけたことを持ちだすが、それでも武村は後悔もストレスも感じてないと答えた。
それから武村はまた単独行動でバイクで外に出かけ、自衛隊基地までのルートが通れるかを確かめつつ、様子を確かめることにした。
基地はしっかりバリケードが設置されているのに人の気配は全くなく、ただそこかしこにゾンビと戦った痕跡の血痕が残っていた。
どうもゾンビに負けて敗走したという様子ではなく、基地内に荒れた感じはなく、多くの車両で移動してここを放棄した雰囲気だった。
ゾンビを蹴散らして進んでいったらしい道を追いかけるとやがて川に辿り着いたことから、海路で逃げたらしいと分かった。

つまり、それ以上行き先を追うことはできないということだ。
目的地がどこか見当もつかないまま基地に戻ると、食堂に食糧が残されていたので普通に昼飯を食べていると、匂いにつられたのかゾンビが集まってきた。
その時、ゾンビの隙間を縫って少女が走り抜けていったので、さすがの武村も助けに入った。

危険を冒して入っていったドアの向こうも更に駆け抜けて、奥へ奥へ突き進んでいく謎の少女。
すると銃を抱えたまま事切れている自衛隊員ゾンビもおり、その傍の部屋に入ると、待ち構えていた少女が躊躇なく噛みついて来た。
野犬のように獰猛でたくましい少女が足を止めたその部屋は臭気に満ちており、少女は一人の少年の面倒を見ながら頑張っていたのだ。
あまりに健気で不憫な少女の頑張りに今はジュースと飴で労った武村は、二人に一緒に行こうと声をかけた。

感想
ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない11話12話13話14話でした。
責任を押し付けて復讐までしてもらったとなったら、幼い弟の姉として自分に怒りも湧くというものでしょうね。
「ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない」ネタバレ最新15話16話17話18話。精神ギリギリ女医の覚悟の手術!
































