64話
何とかギリギリで飛行艇特攻を避けたアルクたちは、すぐに引き返してランシアの状況を確かめに行った。
高台から見下ろした街は一目で壊滅状態だと分かり、巨大な隕石が衝突したかのようなクレーターで地形が変わってしまっていた。
そんな人間たちの争いを、黒エルフや魔族たちは風呂に入りながらモニタリングしていた。
まさかのアルク勢が大ダメージを食らってしまったのだが、ラティはファフニールが直接ダメージを受けた訳ではないと、大して心配していなかった。
オルガは好物の目玉を頬張りながら、帝国に与しているあの女は調子に乗っている頃だろうと陰口を叩いた直後、噂のエクスターシャが豊満な胸を浮かばせながら現れた。

皇帝陛下、新進気鋭の若殿、規格外の魔導士。
三者三様の男に力を与えている長命種たちの中、エクスは一体何という種族なのか。
とにかく国としても一人の人間としても帝国が抜きんでていると自負しているエクスは、じきに帝国が大陸を統一して竜王は我が陛下に決まると息巻いた。

国同士の勝敗で竜王は決まらないと反論したオルガは竜型蛇口の上に乗って豪快に裸体をさらけ出し、結局はどの器が最後に勝つかどうかだとルールを再確認。
更に人間は短命でなおかつ皇帝はいい歳だと指摘。
そう正論を吐かれてちょっとイラついたのか、エクスは煙使いか炎使いなのか煙管みたいなものを吸いこんでから黒煙をオルガに吐きつけた。
それは彼女らにとって悪戯程度のもののようだが、エクスは改めて勝利宣言をぶちかますが、実はまだ他に参戦者がいる模様。

時間感覚が人間とかけ離れすぎている彼女らは千年単位で争いを繰り返しているようだが、他のメンバーの生死も知らない程度の仲で、長命種のお遊びという訳ではない様子。
ともあれ、ラティはまだまだアルクの戦いはこれからだと確信しており、それは高い壁がある方が魂が磨かれると知っているからだった。

エクスがどれだけ帝国の優位をアピールしても、ラティのアルクへの信頼は揺らがない。
親族間の争いから愛する者を失った悲しみも背負ったアルクは、まだまだ飛躍すると思っていた。

そのアルクは瓦礫の街になってっしまったランシアの街に入り、惨状を眺めながら被害を確認していた。
城があった場所にはどれだけ丈夫なのか飛行艇がしっかり形を残したまま地面に突き刺さってままで、これを動かせるのは皇太子くらいなもので、もうランシア王を見つけることは不可能だろうと察し、離れることに。
フェラリスの感動通り、鉄の塊は皮肉にも墓標のように見えた。

しかし軽率にも街に入ったことで、アルクはランシア王の後をすぐ追うことになるかも知れない危機に陥ってしまう。
街に入り込んできたのは皇太子が集めた仮面魔道士軍団で、罪のない住人たちを救助することもなく、偉そうに闊歩して生存者たちを一か所に集めていく。
そこでランシアは帝国の手に落ちたことを宣言し、王国関係者だけは潔く出頭しろと宣告。
誤魔化して逃げられないよう、嘘を見抜ける水晶まで用意しており、アルクたちは街を出ようにも検問を通れば敵国の王だとモロバレになってしまう。
しかし逆に覚悟を決めたアルクは、犬猿な風でいて仲の良い二人に意思を伝えることにした。

以前ラティから聞かされたのは、皇帝陛下ギャリティヌスも竜の力を持っているという新事実。
果たしてその時、それ以外にも何かを聞かされたのか。
アルクの覚悟とは潔くこの場で身分を明かして帝国の捕虜となることを受け入れ、皇帝と相まみえるチャンスを得ることだった。

感想
終末のハーレムファンタジア63話64話でした。
もうチートですね。
ソーラレイとコロニー落としみたいな民間人が最も犠牲になるのは残酷すぎて堪らんです。
「終末のハーレムファンタジア」65話66話最新話ネタバレ修正前67話。放尿を眺める魔族娘がもたらす衝撃の事実!



































