9話
片淵柚希の姉夫婦が住んでいたという変な家。
3人家族を装って子供を監禁し、殺人の片棒を担がせていたという恐ろしい推理は果たして、事実か否か。
そして更に柚希によれば、彼女の祖父母の家もまた左右対称の日本家屋で、真ん中の廊下に明かりが射さない不気味な間取りだけでなく、突き当りに巨大な仏壇が鎮座する異様さを孕んでいた。
そこで事故死したとされるのが、彼女の従弟だった…
10話
事故死と断定するにはあまりに不可解な点が多かった従弟の死。
警察を呼びさえせず、早々に事故死で片づけたかった思惑が共有されていたかのように思える当時の記憶。
改めて疑惑を話したことで覚悟が決まった柚希は、その日以来に祖父母の家を訪ねることを決めた…
11話
タクシー運転手も名字を出せばスッと理解できるほどに、祖父母の家は辺りでは有名な場所のようだった。
広い土地に比べればこじんまりとした、異様な左右対称の日本家屋。
応答がないので家の中に入ってみると、生活感は残っているのにこもった空気のせいで空き家だった気配が漂う不気味さ。
確かに鎮座する昼間でも夜のように暗い廊下の奥にある仏壇を確認した二人は、建築家と電話で話しながら間取り図を睨み、やはり殺人の可能性の高さ否定できなくなった…
12話
幼い少年を殺害したかも知れない者が、家族の中にいる。
しかし年端もいかぬ子供を殺す動機は?
親か、祖父母か、それとも子供同士?
周りに気づかれずにどうやって?示し合わせて?
更に調査を進めてみると、両方の和室と仏壇の奥、和室の間に人が通れる通路があるだろうことが分かった…
13話
二つの襖を一つに見せかけ、さらに奥に続く空間を巧妙に隠す異様な間取り。
仏壇も通り抜けられるようになっており、犯行現場の深奥で少年を叩き殺した。
仏壇から落ちた事故死のように見せかけたのも、警察の介入で異様な家の全貌を隠すためだったのか…
14話
可能性的に導き出される、犯行可能だった唯一の人物。
深奥に潜んでいた子供はまだ、この家に隠れ住んでいるかも知れない。
二人が本当にあった仏壇の抜け穴から奥に進むと、不精髭の男と遭遇してしまう…
15話
祖父母の家の暗部を目の当たりにした二人。
後日、柚希は母親から連絡があり、会いに行くことになったから同行して欲しいと彼女に頼み、二人で行くことになった。
柚希と母の仲は険悪だったはずだが、それには深い訳があり、柚希には何も聞かされないまま、姉と唐突に離れ離れになった意味も明かされることになった…
16話
祖父母の家に潜んでいた慶太は柚希の姉の綾乃の夫。
母親から見せられたのは彼からの手紙であり、綾乃との出会い、そして片淵家に秘められたおぞましい因習の歴史、それに未だ片淵家が囚われているのを知り、綾乃を救い出そうとした経緯が書かれていた。
左手供養という因習が始まった理由を知るには、明治末期まで遡らなければならなかった…
17話
明治にまで遡る不気味な儀式に辿り着き、片淵姉妹の母親、喜江の元を訪れた。
左手がない子供を悪用することで血塗られた跡目争いを起こさせた人の業。
姉妹の祖父は親からおぞましい思想を妄信する程に刷り込まれ、やがて80年の時を経て彼女らの義理の伯母の美咲に左手のない子が生を受けた。
妊娠初期に娘を監禁までする程に左手供養を妄信した祖父母により、明治時代の惨劇が現代に繰り返されたのか…
18話
殺す側にも殺される側にもなり得た綾乃と柚希姉妹。
幼い子供を洗脳して意味のない仕来りを強行させるために、一族総出でカルト宗教のストーカー行為染みたことまで行っていた片淵家。
思想に染まらなかったからこそ一族の狂気度を現実的に量れていた綾乃を救うために夫の慶太は当時、人生を懸けた計画を立てて高校生ながらにプロポーズして婿に入り、やがてあの家で左手のない少年、桃弥に引き合わされた…
19話
高校生が立てた計画は綿密とは言い難く、失敗するかに思われたが、素敵な出会いの恩を仇で返すことにより、慶太の片淵家を欺く計画は一先ず成功した。
その中で、新居で引き取った桃弥が成長して子供らしさを取り戻していくことが、綾乃と慶太にとって確かな幸せになった。
同時に何回も大きな罪を重ねていく慶太のストレスも溜まりながら、二人は男の子を授かって浩人と名付けた。
新たな幸せを手に入れた矢先、片淵家を欺く計画が頓挫した…
20話
左手を切り取られた遺体発見の事件をメディアが取り上げたことにより、愛する者たちを守る計画を続けられなくなった。
監視者に桃弥を連れて行かれそうになった慶太は、ついに一線を越えてしまう。
精神的な負担が限界を越えそうだった慶太はそんなタイミングで、自分たちの家の間取りがSNS記事で取り上げられているのを見つけ、最大で最悪の元凶を無くすためにあの片淵家を灰にしようと乗り込んだ。
それが、柚希たちと鉢合わせた時だった…
21話
義理の祖父と監視者殺害の罪を白状して捕まることにより、慶太は片淵家の業から妻や子供たちを守り、左手供養を断ち切った。
顛末を聞いた建築士はまず明治時代の違和感を見逃さず、殺されるべき子供の数と実際に殺された数が合わないことを指摘した。
そして80年も経った現代で、左手供養の候補にあたる100名以上の片淵家の血を引く者の名前と住所を慶太たちに提供できたのは、本家に情報提供した者がいたと考えるのが筋だという。
それだけの人数の分家を調べ上げられるのはもちろん同じ分家の誰か、しかも本家と連絡を取れる誰か。
鋭く考察した建築士は、喜江にこそ本家に復讐する動機があってもおかしくないことを指摘した…
感想
変な家でした。
劇的で当初は凄惨な何も起こってないのにやたら不気味で怖い、好きな雰囲気です。
続きがありそうな新章を臭わせる締め方、新たな間取りの謎が楽しみです。



















































