
ファミリープラン1巻2巻3巻4巻
ネタバレ感想
ファミリープランのネタバレ最新エロ画像(raw/pdfは危険)、感想、配信サイトを紹介。
作・本田優貴。
表裏一体の離婚と結婚を描いた次は、金に狂う大人たちの話。
ファミリープラン1巻
ぼさぼさの髪、不精髭、据わった目つき。
歯磨きをし終わった男は不意に血溜まりを思い出して吐き気を催すが我慢し、静かに玄関の覗き穴から外を見た。
手には金づち。
誰もいないのを確認してから外に出て改めて誰もいないのが分かると、誰にともなく挨拶をした。

部屋では妻の彩乃がお腹が痛いと座り込み、仕事も行きたくない、もうすぐ引っ越しだがそれも不安だと愚痴を零す。
結婚して2年、そろそろ名実共に手に入るマイホーム。
夫の優介は理想のファミリープランを語り、いつものように変顔で笑いを誘って元気を出させてから妻を見送った。
一人になって思い出すのは、大金を手にして笑っていた母の顔だった。

彩乃が帰ってきた頃には土砂降りで、妻が夕飯の支度をしている内に優介は玄関にシートを敷き詰めて小さなプールのようにした。
夕飯を食べている途中で訪れた時間帯は、二人にとってそっと息を潜ませるしかないストレスの元。
こんな土砂降りでも合羽を着こんでやって来た梅沢という男は、どれだけ無視されても玄関越しに語りかけてくる。
郵便受けから漏れてくるカレーの匂いも相まってなんだかんだと恨み言を繰り出した男は、郵便受けに小便を放出してスッキリしてから帰った。

松本夫婦はなぜ、口調だけは丁寧だがおぞましい犯罪行為を定期的に仕掛けてくる変態に粘着されているのか。
それは二人が押入の中に神棚を作って祀っている数千万くらいの札束が原因だった。
何人かの大人が大金で狂ってしまった経緯は、一年近く前まで遡らなければならなかった。

優介の髪がまだ短くて身綺麗にしていた頃、夫婦は新築が欲しいが色々妥協して中古リフォームが現実的かと話し合い、もちろん子供も欲しいがもはや贅沢品と言える子育て罰のような政治経済の状況に溜息を洩らした。
彩乃は特にお金さえあれば色々解決できると信じていたが、家族崩壊を経験している優介は金銭的に足るを知ることを心得ていた。
そんな頃に、とある自然散策ツアーに参加して上高地を訪れた。
ガイドはあの梅沢というおっさんと、奥山というどこか色気がある美人の二人だった。

家族連れに高齢者にカップルにと老若男女の参加者がいる中、滞りなく穏やかな散策を楽しみ始めた。
松本夫婦は道中、住んでいるところが近いらしい小さな男児連れの石橋一家に話しかけられて、少し距離を縮めた。

朗らかな時間が過ぎ去ると、優介はトラウマとのギャップに一瞬苦しむが、改めて石橋一家のようなマイホームと子供とたまに遠くに出かけるような家族を作りたいと思った。
奥山が男連中にモテているのを横目に、野生の猿を見つけた二人はしれっと遊歩道から茂みに入ってスマホで撮ろうとして失敗するものの、別のスルー出来ない物を画面に捉えた。
それは血か泥で汚れたお札、しかも一枚ではなく数千万はありそうな鞄からあふれ出た札束だった。

血も付着しているしどう考えても事件性がある金としか思えず、彩乃はすぐ通報しようとするが圏外、そうこうしている内に優介は秘密にしてゲットしたい欲望に支配され始める。
見た感じ、相当長い期間を土に埋もれていて、昨日の嵐で露出した様子。
捨てたのか隠したのか、今すぐ何者かが取りに来る可能性は低い。
これがあれば新築が手に入ると彩乃に提案した矢先、姿を消した二人を探していた奥山に見つかった。

もちろん瞬時に札束が見つかったどころか、何mか奥にも同じくらいの札束を奥山が見つけ、合計鞄三つ満杯の量があった。
まず一億はあるだろう額に優介は山分けしかないだろうと思ったが、奥山が真っ先に通報した。
しかし、彩乃のスマホは圏外で、警察が現地に捜査に来ずに届けて欲しいだなんて明らかにおかしい。

場の主導権を握られて、車までホイホイと運ばされた二人だが、どう考えても嘘の通報だという認識で一致した。
昼休憩、奥山は何食わぬ顔でアプローチしてくる参加者を笑顔でいなしているが、優介は疑いながらも大金が人を狂わせることを目の前で見てきたことから、全て見なかったことにしたかった。
しかし石橋一家が話しかけたきたことにより、優介はポロポロと大金を見つけたことを話してしまったことで、届主が最高二割もらえる権利に改めて思い至った。

ネコババという罪悪感を背負わずに、正当な権利として新築の頭金くらいは手に入るチャンスを奥山たちに掠め取られた不条理。
すると彩乃が怒りと欲望に支配され、奪い返す意思を固めてしまう。
二人の理想のファミリープランには、どうしたってかなりの大金が必要だった。

散策ツアーが終わり、大人の醜さが爆発し、取り返しのつかない事態が発生した。
怒号。
うなりを上げるタフト。
砕け散る窓ガラス。
夥しい血の海。
金は人を狂わせた、いや人は金で狂える…

ファミリープラン2巻
大金を前にして醜い争いが起こった結果、梅沢が遮二無二車を暴走させて奥山が轢かれるという大惨事が起こった。
血まみれの守銭奴はピクリともせず、パッと見はもうタヒんでいるとしか思えない。
そこで優介は理想のファミリープランを優先することにし、金の山分け以外は全てなかったことに持っていくことにした。
夫婦か恋人か、まずは荒ぶりそうな梅沢から宥め、子連れ夫婦の夫の石橋に声をかけ、まともな思考を持っているとみるや悪い意味で現実的な選択をできそうな妻の陽子から切り崩しにかかった。

子供のため。
そんな何も中身の無い空虚な言葉で、一般庶民に収まっている女は思考を切り替えた。
その切り替えたるや見事、事故に気づいたっぽい通行人を真っ先に誤魔化しに動いたのが陽子で、石橋が車で遺体を覆い隠す時間を稼いだ。
夫婦の醜い共同作業と気持ち悪い圧力で、通行人もあまり深く関わろうとはしなかった。

また車体の下に潜り込まされた哀れな人間をよそに、鞄一杯の大金に息を飲む子連れ夫婦は明らかに事件性のある金だろうともう止まらない。
これはあくまで物損事故として警察に押し通すのと、梅沢に納得してもらうのが現場の最大ミッション。
ただ梅沢は早くも現実逃避を始めて壊れ始めていた。

石橋家の車に遺体を隠し、梅沢が壊れながらも警察にうまく対応したことで単なる物損事故として処理された。
子供の目の前で重罪を犯しまくった大人4人、数奇な運命で出会った一蓮托生の彼らを食卓を囲みながら、今後について建設的な話し合いを進めながら誰が主導権を握るかでも小競り合いを起こす。
未だはっきりしないのは梅沢は壊れているのか、フリなのか、とにかく心に相当なダメージを負ったのは間違いなさそうだが。

3等分にすればそれぞれ億越えの大金。
陽子は梅沢の壊れ具合を御旗にして、降って湧いた大金をびた一文逃すまいとしっかり意見を押し通す丹力を見せ続ける。
この流れに持っていったのは優介だが、最も残酷な悪魔を飼っていたのは命を誕生させる重みを知っているはずの陽子だった。

奥山の遺体は梅沢と共に一時、松本家に持ち込まれた。
血だけじゃない体液も漏れ出し異臭を放つ物体を、札束で囲んで安置する梅沢はやはり、事態を把握しながらも自己防衛で壊れたという表現が正しいか。
果たして当日の夜、奥山は即タヒだったのか、放置されて息を引き取ったのか、ギリギリの所に止めを刺されたのか…

この遺体と結婚するんだと張り切っているおっさんと、真っ先に罪悪感に押し潰されそうになり自首で楽になろうとする彩乃。
これから先の人生、どれだけ大きなストレスを抱え続けることになるかよりも目先の金を掴みたい優介は、打たれ弱く単純な妻を適当に言い包める術を身につけた。
そんな冷汗が噴き出るトラブルの後で、物欲が凄い成金夫婦の後先考え無さを見せつけられた。

優介にとって二つの方向性でリスクが高まるばかりの成金夫婦と梅沢。
今更ながら奥山の人物像を知ろうと手帳の中を検めると、優介は一歩踏み込むことにした。
奥山は偽名であり、十中八九結婚詐欺師だろうと伝えた。

すると梅沢は本当か強がりか知っていたと答え、ぬるーっとカッターで後を追おうとするものだから、男二人が咄嗟に止めた。
しかし、どこまでも非情で誰よりも金に汚い陽子がそのまま死なせる方向に持っていこうと夫を止めた。
そして急に手を放された優介は止めきれず、いやあえて力を緩めたのかも知れない。
そして梅沢は首をサクッと切り裂き、カモにされていると知りながらも愛した女に鮮血を浴びせ、本当に後を追ってしまった。
そこから成金夫婦の狂いっぷりはスピーディーさを増し、何の躊躇もなく流れ作業の様に鬼に変貌した。

血まみれになった梅沢の分の金を洗い、干し、松本夫婦はありがたく祭壇に祀った。
一方石橋家はとにかく欲しいモノを買う、周りに見せびらかしてマウントを取る、金で嫌な人間になっていく王道ルートを順調に進んでいく。

まずは夢である持ち家、資産運用、松本夫婦は使うべきものに使って後は堅実にと考えを共有し、石橋家は物欲と性欲に支配されるが、その遺伝子は大金を目にしていたまだ幼い息子も動かし始めた。
夫はバカで流されやすいが比較的に常識人、しかし陽子と血を引いた息子は人間性の汚さが破滅を招きそうな気配がする。

そして彩乃を襲う罪悪感からのストレス、これは早急に改善すべき問題だった…



































