そこにドワーフが助けに入ってくれ、背中を守ってくれた。
何とか二人体制になれたことで突破口を見出したエルフは、リザードマンに女神官を助けるよう指示を出した。
今回ばかりはエルフはドワーフにお礼を言い、犬猿の仲でもお礼を言わない恥をかなぐり捨てた。
そして再び弓矢を手に取り、気位の高さも低いよりはいいと笑顔を零した。

チャンピオンは未だに何が首を絞めてきているのか分かっていなかった。
とにかく振り落として死んでくれることを願う。
壁に叩きつけられようと離さなかった彼は、最早痛みを感じなくなっていた。
痛覚がないのは死が近いと思って焦ったが、それも一瞬のこと。
師匠はむしろ、棺桶の釘のように死ねと言っていたのだから。
痛みがないなら離す理由はなく、ゴブリンを殺すことだけに集中していればよかった。
パニックを起こすチャンピオンに声をかけ、ゆっくりと振り向いたその時、目の中に手を突っ込んで抉り取った。

ついにチャンピオンは絶叫して腕を振り上げ、彼は振り落とされた。
またも壁に叩きつけられた彼は動かなくなり、ついに力尽きたと思ったゴブリンが群がり始める。
しかし彼は勇ましく立ち上がり、目に宿した殺意を揺らめかせて次のターゲットを見繕う。
投げ捨てられたチャンピオンの片目に腰を抜かすゴブリン。
彼は闇の中に潜む獣のようにそいつを指差した。

片目を失ったチャンピオンは満身創痍の体で室内から出て行った。
頭が逃げたのを見たゴブリンは近くの者と顔を見合わせ、殺意に満ちた冒険者たちと見比べた後、絶叫して脱兎の如く退散したのだった。
死にかけるほどの痛み分けだった。
一先ず脅威は去り胸を撫で下ろしたいところだったが、彼は落ちていた槍を拾ってゆっくりとでも倒れているゴブリンの胸に突き立て始めた。
しかし、さすがに膝をついて倒れそうになり、エルフが素早く肩を貸した。

リザードマンに治療を受けていた女神官は、一命は取り留めているようだった。
目を覚まして彼を見た女神官は、すぐに自分の非を詫びたが、彼は伸ばされた手を握り、気にするなと励ました。

犯されかけはしたが、エルフはいつもの調子で肌を隠そうともせず、すぐに脱出しようと声をかける。
するとドワーフが彼女の外套を渡して気を使い、彼には自分が肩を貸すと答えた。
しかし彼は、誰の言葉にも反応しなかった。
感想
ゴブリンスレイヤー23話でした。
ギリギリの戦いでしたね。
何度も言いますが、どう考えてもゴブリンは低レベルの案件じゃないでしょう。人間に例えたら少年の殺人集団を相手にしてるようなもんですから、軽く死ねます。
ともあれ、ゴブスレの負傷具合が洒落になってなさそうですね。
https://www.kuroneko0920.com/archives/46053



































