傷が癒えたスズキは、仁輔がいなくなった部屋を引き払い東京に戻った。
なぜ仁輔が自分を撃ったのか答えが出ないまま空虚な時間だけが過ぎていった。
時を同じくして、仁輔はスズキが退院したことを聞かされ、撃ったことを謝る為に彼女の元を訪れた。
すると、楠が仁輔を人質にして、スズキの戦闘スイッチを入れさせようとした。
しかし、彼女は全く慌てる様子も見せず、淡々と銃を握っている楠の手を吹き飛ばした。
余計なことをするまでもなく、彼女はかつてのスズキに戻っていたのだった。
楠は一時撤退していった。
残された仁輔は消えろと無情にも言い放たれる。
それでも、撃ったことを謝り、今までありがとうと言って、雪降る街のどこかに消えていった。
これで良かったのか分からないスズキは、あの時自分を助けてくれた殺し屋に答えを問うた。
どうしてあの時助けてくれたのと訊くと、じゃあお前は何で仁輔を助けたんだと逆に訊き返される。
その答えは、ずっと彼女の中にあったものだった。
著者名:佐藤洋寿 引用元:スズキさんはただ静かに暮らしたい3巻
雪が降り続く街中を探し歩き、公園の遊具の中で眠っている仁輔を見つける。
そこに楠が現れて、指が残っている方の手でナイフを握り締め襲い掛かってきた。
ナイフを躱して、こめかみに銃口を突きつけたが、引き金を引こうとしないスズキに、苛立ちを募らせていく。
一体何を考えているんだと訊かれ、仁輔の為に何をしてやれるか考えていたと答えた。
それに強いて言うなら、親の仇である僕を殺すことぐらいしかないんじゃないの?と言う楠。
それは、今スズキが考えていたことと一致していた。
著者名:佐藤洋寿 引用元:スズキさんはただ静かに暮らしたい3巻
二人は、少しの間住んでいた漁港がある町に戻ってきた。
仁輔のカメラを修理に出したままなのを思い出し、彼に返さなければと思ったのだった。
せっかくだから一緒に写真を撮ろうよと提案するが、殺し屋は一切の形跡を残さず去るのよと言われる。
「これ以上は一緒にはいられない。私はただあんたに静かに暮らして欲しいだけなのよ、あんたが大好きだから」と。
やっとスズキさんの本音を聞き、仁輔も涙ながらに同じ思いを返すのだった。
古びたアパートでぐだぐだしていた時に、チャイムの音が響いた。
隣に引っ越してきた親子が挨拶に来たらしかったが、仁輔と同じくらいの女の子は生意気そうな女の子だった。
またうるさい隣人がやってきたものだと辟易するが、たった一葉の写真を見ていると、それも悪くないかもなと思えるスズキさんだった。
著者名:佐藤洋寿 引用元:スズキさんはただ静かに暮らしたい3巻
感想
スズキさんはただ静かに暮らしたい、3巻にて完結しました。おもしろかったです。
もっと読みたかったですが、当初のプロット通り描き切った感があるので、いい終わり方だったと思います。一人の寂しがり屋の女の子が湧き上がる愛に縋りつこうとしたけど、相手の未来を考えて身を引く。泣かせます。また、こういった重い感じの作品で読んでみたいです。
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