次に絵里奈と薄男の勝負で彼が敗北し、そのまま彼のズボンが指定された。
薄男もこれでもかと勃起してパンツを突き上げていたが、欧米人サイズのそれは薄男の息子ではなく拳銃で、彼は嗜虐的な笑みを零して絵里奈に銃口を向けた。
ピッキングなんてお手の物な薄男は一人きりのタイミングで牢から抜け出し、銃を盗み出していたのだ。
そう、薄男が野球拳を提案した真の目的は、看守たちの肌を露わにして武器を隠し持っていないか確認するためだった。
そして本当に撃つ覚悟があることを示すため、絵里奈の顔すれすれを狙って撃ち、頬から血を流させた。
薄男は隠しておいたロープと銃を男たちに取ってこさせ、看守たちを拘束した。

薄男が何者か知っているのは所長であるさやかだけだったが、彼女もつい最近送られてきたデータを見たばかりだという。
薄男の名前は溝口彰で、データでは10年も引きこもり続けているニートのはず。
さやかがそう明かすと、溝口本人がそのニートは莫大な借金を抱えて自分の身分を売るほど追い詰められていたという。
それを買い、顔も変えた薄男の真の正体は上条慎太郎。
その名は10件もの強盗殺人容疑で指名手配されている凶悪犯の名と同じで、しかも上条は傭兵上がりの手練れだった。
個人情報さえ偽装したのなら間違えて拉致したのは仕方ないとしても、看守たちは上条が童貞でないことはあり得ないと言い切った。

上条に性行為の経験はあったが、死体としかヤったことがないという。
死体ならば生物ではなく物になり果てているので、例え挿入したとしても童貞喪失にはなっていなかったのだ。
死体愛好という悪趣味さと凶悪犯罪者の上条に場の空気は支配され、好戦的な絵里奈さえ服従の意思を示すと、伊良部は暴力的な行為を咎めようとした。
すると上条は伊良部にも銃口を向け、仲間意識などないことを知らしめた。

男たちも強気に出れない空気を作った上条は、なぜ童貞を奪うのか?なぜ童貞を失った者を殺すのか?の謎を解明するため、真実を話すかどうか分からない拷問よりも、看守に指示を出している上との通信記録を手に入れる必要があると言い出した。
その通信部屋に行くには、指紋認証等のセキュリティを突破しなければならないことも確認していた上条が危ないことを言い出すので、さやかはすぐに自分の指でしか開けられないと白状した。
当然上条がさやかに銃口を向けて一緒に行こうとするので、銃を持っていた藤代が止め、さやかをさも恨んでいるように見せかけ、あれこれ理由を捻り出して自分が役目を引き受けようとした。

上条は一応は藤代の言い分に納得して信用するが、裏切れば殺すだけだと脅すのを忘れなかった。
藤代は動揺を見せずにさやかの乳房に先っぽを押し当てながら立たせ、頑張って殺意を表現。
さやかも素直に立ち上がり、硬くて冷たい感触に耐えた。

廊下に出て一先ず二人きりになると、藤代から謝り、演技だと分かっていたさやかも笑顔を返した。
お互いに下の名前で呼び合い甘い雰囲気が流れると、藤代はすぐにさやかの縄を解き、しっかり目を見て二人で逃げようと誘った。
まだ何も知らない藤代は愛をゴリ押して訴えかけるが、さやかは目を逸らし、涙を流し、この世界に逃げる場所なんてなく、自分たちは結ばれてはいけないんだと叫んだ。

約束を忘れたわけじゃない。
自分もしたいと思っている。
そう言い返したさやかの唇を強引に奪った藤代は押し倒して覆い被さり、また激しく吸い付いた。
待ってと言われても嫌だと言い返し、震える手を鼓舞してついにさやかのたわわな胸を掴み、揉みしだいた。
力を入れた分だけ沈み込むが元に戻る弾力の触感に感動し、乳首にも吸い付き、舌先で転がした。
するとさやかの乳首は願い通りにぷっくり起き上がった。
