8話
捜査一課刑事の山之内ゴロウに訊かれた、署に来た白いワンピースの女の子とどういう関係なのか?という質問。
いやらしく微笑む山之内が、もとい警察がどこまで掴んでいるのか分からないアツシは、まず必死に動揺を押し隠して平静を保つのに努めた。
そして、これが最適な回答だと信じ、はぐらかした。

質問の意味が分からない風を装い、警察の捜査がどこまで進んでいるのか逆に訊き出そうと、その子が何かしたのか訊いてみた。
すると山之内は頭を抱えて笑い、警察の内部事情を話せるわけがないと小バカにしたように返し、もう一度白ワンピースの女の子との関係の答えを迫った。
ボロを出させようとしているのか、単なる聞き込みの一つなのか。
既に何かを掴んでいて、怪しまれている可能性が高く見える。
それでも彼は、大まかに否定しているようでもあり、何を訊かれているのか分からないようにも取れる「知りません」と答えた。

関係があるのかないのか訊かれていたとしても、サクラという個人名を出していないのなら、そこまで掴んでいないのか誘導尋問を狙っているのか。
だから彼は、大学内で白いワンピースの子など珍しくないと補足し、誰も思い浮かべていないのを強調した。
しかしその答えも想定していたらしい山之内はおもむろに近づき、わざわざ耳打ちできるほどの距離で新情報を彼に教えた。
白いワンピースの子は、彼のマンションに毎日やって来ていると。

彼が知らないと答えたことを強調して繰り返した山之内は、エミにも話を訊かせてもらうと言い出した。
それを強く拒否できない立場の彼は、エミからボロが出ないよう祈るしかなかった。
エミには事件について何も話していないのは当然だが、サクラがストーカーのように窓を見続けていた時、エミは確かに白いワンピース姿を遠目でも見ているはずだった。
侍らせている女が狙われることに生きた心地がしなくなった彼は、サクラについて黙っておくよう言い含めた約束を守ってくれるよう、とにかく祈った。

程なく聞き込みから解放されたエミのところに駆けつけた彼は、すぐに何を訊かれたのか確かめた。
やたら距離の近かった山之内をさっそく気持ち悪がるエミが訊かれたのは、彼と同じ大学なのか?学校にはちゃんと通っているのか?
そして、この5月に白いワンピース一枚で登校してくる女の子がどれくらいいるか?

彼はついさっき、そういう子は大学にいっぱいいると適当に答えた迂闊さを思い出した。
エミの答え次第では、特定の人物を思い浮かべたことに気づかれてしまう。
ただエミは、割と珍しい服装だとはすぐに思ったが、山之内の気持ち悪さが嫌で、いっぱいいるんじゃないですか?と適当にあしらう答えを返していた。
二人から訊き込みを終えた山之内は、相棒も放置して勝手に訊き込みをしているスタンドプレイ3億円事件本部長に電話口でどやされていた。
しかし飄々と言い訳し、後一件の訊き込みを終わらせたら戻ると言い放ち、全く反省しなかった。
それでも本部長は、山之内の優秀さは認め、既に何か掴んでいるはずだと理解を示した。
唯一、彼の家に3億円があるのを知っているユメノは、キャバクラでユメコの源氏名で働いていた。
そして今夜指名が入り、いそいそと席に向かって笑顔で挨拶し、何を飲むか訊いたが、その客はお茶を注文し、猿田ユメノと本名を呼んで警察手帳を見せた。
警察手帳に動揺したユメノが訊かれたのは、もちろん3億円事件と彼についてだった。

感想
ドクザクラ7話8話でした。
サクラが挽回する前に彼が挽回しなければならなくなりました。
なんだかんだエッ〇して有耶無耶に仲直りだろうと思いましたが、結構重い話でした。
さて、真実を掴んだところで葬られそうなタイプの刑事ですが、このままアツシの関与がバレるのか…
https://www.kuroneko0920.com/archives/61934



































