15話後編
彼が写真で追い詰めようとした辺りで、空に暗雲が垂れ込み始め、雷雨になりそうな音も聞こえてきた。
赤澤は訳が分からず、姿の見えない誰かにどういうことか説明しろと促すと、彼はさっそく3億円事件の中でも、4件目の関係者だろうと切り出した。
赤澤は本当に知らないのか白を切っているのか、説明されても訳が分からないと言った風に戸惑うばかり。
それでも彼には関係なく数値が見えているので、相当な悪意を抱いている以上、事件の核心を知っているはずだと考えた。
サクラのマインド=インで真実を引き出し、警察に引き渡して万事解決。
そして被害女性の写真を見せたその時、赤澤はまた反応を示した。

彼がある可能性に気づいたと同時に雷が落ち、大学の電気系統が切れた。
使っていたシアタースクリーンも切れてしまい、慌てた彼は暗闇に乗じて赤澤に逃げられると思い、スマホのライトを点けてしまった。
その灯りを頼りに位置を知られ、赤澤の接近に気づかず背後を取られてしまった。

逆に警察を呼ばれると不味い立場だと見抜かれ、赤澤は堂々と110番をタップしていつでもかけられる状態にすると、元ヤンの血が騒いでチキンレースを持ちかけた。
果たして本当に警察の捜査をされても怖くないのか。
その時、更に赤澤の背後にサクラが忍び寄り包丁を握りしめていた。

元ヤンらしく殺気に気づいた赤澤はギリギリで殺す気の突きを躱し、腕を軽く切られただけで済んだ。
そのせいでサクラの怒りは全く治まらず、彼に危害を加えようとした報いを受けさせようと息を荒げるが、赤澤は割と冷静に異常者を見る目で見返す。
そして、サクラがもう一振り切り裂こうとした直後、電気が復旧した。

全てが丸見えになったことで何か分が悪いと思ったのか、普通に危険だと思ったのか、赤澤は逃げ出した。
サクラは追いかけようとするが彼は止め、あえて泳がせることにした。
被害女性の写真を見せた時、彼には赤澤が決定的な証拠を握っていることが分かったのだった。



































