16話前編
落雷でイベント会場も異様な雰囲気に包まれ始める中、るるなは軽妙なトークで場を和まそうとしたその時、赤澤がいないのに気づいた。
すると、彼から大事な話をされているかも知れないと思い、外堀を埋められてからの電撃結婚を夢見た。
しかし、さすがに都合よすぎると思う冷静さを残していた。

その頃、切りつけられた赤澤は必死に走り、自分の車に乗り込んで一息ついていた。
なぜ自分のことがバレているのか考え、彼とサクラが3億円事件の本当の関係者で、そこにるるなが繋がっていたのだろうと推察した。
そして4件目の殺人への関与を知られているのはヤバいが、それはまだいい。
赤澤は自分が捕まるのはしょうがないとしても、あの人が真犯人だとバレるのが一番まずいと思い、急いで連絡を取った。

即座に返信がくるとそれだけで初恋をしている最中の乙女みたいに顔を輝かせ、これでもうどうにでも対処できると安心した。
あの男を地獄に落として返り討ちにしてやれると微笑んだ直後、雷雨に打たれながら不気味に笑っているサクラに気づき、寒気がした。

赤澤はエンジンをかけて逃げようとするが、それより早くサクラは能力を使い、赤澤の身体を乗っ取った。
そして空っぽになったサクラの身体を支えた彼は、改めて黒幕の存在を確信した。
被害者の写真を見た赤澤に殺意はなく、つまり犯行時は運転手に過ぎなかった。
その時、サクラがいきなり赤澤の胸をはだけて辱めを与えようとし始めた。

彼は慌てて止め、スマホを受け取ると履歴を漁り、直前に連絡を取った相手を調べ「たかなしさん」とやらが黒幕の名前だと知った。
直後、その黒幕から電話がかかってきた。
突然のことで彼は驚き考えがまとまっていなかったが、サクラがさも当然のように応答をタップしてしまい、もううまくたかなしさんとやり取りしなければならなくなった。

どうやらメッセージのやり取りには赤澤との間で決まり事があるらしく、それを彼女が破ったので電話してきたようだった。
たかなしが男だと分かった彼は、このまま誘き出すことにした。



































