25話
御園は三日経ってもサクラを見つけられないでいた。
変わらず女を侍らせて混浴している本城は怒りを滲ませて催促の電話をかけ、スキャンダル揉み消しレベルで考えているなら口を封じた二人のようになるぞと脅し、危機感を煽った。

背中の傷痕が疼く御園だが、やっと手がかりを掴んだので次の行く先は決まっていた。
一応手助けしてあげたい気持ちはある本城は警察を裏から動かしつつ、サクラについて感じた嘘みたいな可能性を伝えたのだった。
一方、真面目に大学に通って勉学に励んでいるエミは、今日も図書室に寄るつもりだった。
友達に会ってそう話していた時、目の前で少女が倒れたので助け起こしに行き、見覚えのある白いワンピースだと気づいた直後、意識を乗っ取られてしまう。

エミになったサクラは友達が所属しているラクロス部の部室を貸してもらい、自分の体を運び込むなり、エミの服を脱いで裸になり、鞄の中も漁り、彼の手がかりを探した。
そしてエミが、彼が本当に事件に関わっているのかかなり調べていることを知った。

そして、彼に会えそうな場所が分かった。
その時、また警察が来たと教えに来てくれた友達が裸について驚くが、サクラは強引に有耶無耶に切り抜けた。
本城の差し金なのか、捜査にきた草場の目的は白いワンピースの女の子だった。
サクラは以前のように自分の身体を置きっぱなしにするのは不味いと考え、部室にあるキャリーケースを借りて身体を詰め込み、エミのまま大学から抜け出ようとした。
しかし、今回はエミに話を訊きに来た訳じゃない草場もでかいキャリーケースを怪しみ、中を検めようとした。
サクラは草場に乗り移ろうかとも思ったが、うまく電話がかかってきて目を離したすきに、脱兎のごとく逃げた。
そして、エミが彼との待ち合わせ場所と書いていた本人の部屋に行くと、元の身体に戻ってゆっくり牛乳でも飲みながら彼が来るのを待つことにした。
しかしやって来たのは、眼を見られないように対策してきた御園だった。

腕力がある訳ではないサクラは頭を押さえつけられながら、隠されている目を見つめるが、当然意識は乗っ取れない。
御園は容赦なく頬を切り裂いて動くなと指示し、本城の言う通り、催眠か何かで操ることができると確信した。
実際にあの時の記憶がない御園はその能力に殺しよりも興味があると言い、こんなことをしているのも生き甲斐をくれた大切な人のためにやってることで、質問に答えてくれたらもう関わらないと持ちかけた。
彼を想っているサクラは共感し、能力は本当にあるがそれだけで、テレパシーのようなものはなく逃げてから彼に会ったりもしてないと正直に答えた。
それで十分な御園は、予定通りに楽しい拷問を始めた。

元より殺す予定の御園は夢見がちな少女がもう指輪を嵌めれないよう薬指を切り落として絶望させてから、ゆっくり始末するつもりだった。
それで彼にも危害が加えられると知ったサクラは激怒し、死を宣告した。
サングラスがある限り逆転の可能性はないと思った御園だが、サクラは目覚めたばかりのエミに乗り移り、もうサングラスなど関係なく全力で押し切り、窓から突き落としてやった。

御園にとっては不幸中の幸い、地面が芝生だったおかげで身動きできる程度の落下ダメージで収まった。
しかしサクラは通りがかった人にうまく上を向かせて乗り移り、止めとばかりにボコボコにしてやったのだった。
腹パンされまくった御園はリバースしまくってから後悔した。
自分の身体に意識を戻したサクラはまだ生きている御園を見下ろし、情報にプラスして敵の死体をお土産にできることに嬉しくなった。




































