141話
入院していた彼が息を引き取った結果、異世界にいた彼の命も消えてしまった。
突然ぶっ倒れた彼を抱き起し、心臓が止まっているのを確認したルーミは何が何だか訳が分からず、涙を滲ませ彼を抱きしめて名を叫んだ。
兵士たちにも動揺が広がると、ミミはヒャッハーとばかりに高笑いし、天誅だと歓喜した。

まさに国母の言う通りで男は災いの元、最大の大義名分を失った反逆者になりたての兵士たちにシフトチェンジし、とても嬉しそうにどんな気分だと訊ね、間もなくの死をチラつかせた。
もうノリにノレテいるミミが反逆罪によりこの場で死刑執行だと喚き散らすから、先頭にいた衛兵は先陣を切ってミミに突撃した。
すると魔女に一発食らったように首を刎ね飛ばされてしまうのだった。
ミミの武器は先端が尖がった鞭の二刀流だった。

転がる首を見下ろしてニヤつく顔はもう紛うことなき悪役で、他の兵士たちは戦う意思も消え失せ一目散に逃げ出すが、彼女たちの首も無惨に切れ飛ばされた。
さすがにオイタが過ぎるのでユーマが止めに入ったが、ミミは同じ立場の仲間にも噛みつき、罪人を庇うのなら反逆罪だと喚き立て、誰の手にも負えないヒステリックガールな一面を発揮しまくる。
こうなったらピアノももう一言物申したく、それは正義などではなく国母の威を借りた加虐心を満たすためだけの下劣な行為だと批判してやった。
しかし、正論だろうと図星だろうとミミは意に介さず、むしろ認めて法に則って人を処罰するのが最高に楽しく、端から正義の心など持ち合わせていないと言い返した。

ミミが元々ダークサイドだと分かると、今度はルーミが勝負を挑もうとするが、剣を抜くことさえさせてもらえずに鞭で拘束されてしまいアウト。
まだ不敬罪に抵触していないルーミをこの場で処刑する権限がないミミはならばと、殴って蹴ってのシンプルバイオレンスで楽しみ始めた。
そのあまりに酷い光景を震えて見ていたロミーは、候補生時代に起こしてしまったとんでもない事件を思い出した。

ピアノの評価通り、同年代の中で圧倒的に強かったロミーはその強さゆえ、取り返しのつかないことをしてしまい、自ら全力を出すことを封印し、感情の無いロボットになりたいと願うようになった。
しかし今、仲間がボコボコにされ兵士が無慈悲に殺されたことで自ら設定していたリミッターが外れ、ミミの顔面に蹴りをぶち込んでぶっ飛ばしていた。
ルーミに夢中になっていたとはいえ、ガーディアンの上を行くレベルのミミにまともにぶち込める凄まじい蹴りだった。

かつて訓練の中で人を殺してしまったロミーは、ようやく殺すに値する相手に出会えたので久しぶりに全力を出すことにした。



































