男は貴重過ぎて親元から離され、政府か何かから派遣されたハウスメイトと同居して色々管理されるシステムで、牡丹は陸にとって10人目の同居人だった。
なまじ子供の頃の前時代を知っている陸は目覚めて3年、年頃になったせいで股間の疼きを自覚し始めていた。
牡丹の胸元に張り詰めた尻、ナンパしてくるJKのパンチラを思い出せば、もう発射したくてたまらなかった。

しかしそんなタイミングでご飯だと声をかけられるのが、少年の通る道だった。
だから陸はその日の深夜、こっそり家を抜け出して友達がエロ本を見つけたという区画に足を運んだ。
人通りが全くない静かなビルの谷間、証言通りに女性のヌード満載のエロ本を発見した陸は、夢中で女体を捲りまくった。

世の男は性欲も種もないと言われているのに、自分だけ興奮してシコりたくなる意味が分からない陸。
更なる血の集結を感じたその時、背中に声をかけられた。
月明かりを背負って現れた姫カット美少女は放課後のナンパギャルと同じ制服で、夏目漱石の和訳を持ち出した。

ナンパシーンを眺めていたらしい彼女は陸のこともよく知っている様子で、嘘くさい笑顔を張りつけながら、彼が性欲を抑えられないだろうことも見越していた。
エロ本を夢中で見ていたのだから一目瞭然だし、可愛い顔立ちと大人しそうなタイプこそ、中身は性欲が凄いのだと思っている彼女は陸を逃がそうとせず、核心を突いた。

コールドスリープ覚醒者が性欲と種を失ったのは、ワクチンに何かを混入されたから。
陸がコールドスリープに入ったのはパンデミック前に、ある病気に罹ったから。
彼のことを彼以上に知っているかも知れない彼女は、彼がこの3年で立派に育ったのが嬉しくてしっかり胸を触らせた。

女の身体は柔らかくてイイ匂いがして、もっと触りたいならどうぞとやわやわの胸に触れながら誘われた陸は、高鳴る鼓動は器械でも入ってるんじゃと怖くなるが、もちろんそうではなかった。
彼女の名は汚くも美しい溝下乃薔薇と言い、ナンバーズ金村陸の担当官だった。



































