言葉を交わす前にいきなりキスされたミーネはもちろんやぶさかじゃなく受け止め、舌を返し、絡め、濃厚な体液を受け取る。
それであっと言う間に昂ったミーネはそっとソファに移り、彼も一緒に上のポジションを取った。
愛もへったくれもないアルクが仕事の話から切り出すのでミーネはやれやれと感じるが、それ相応に気持ち良くしてくれてからの話だった。

二人の声は野営地にどれだけ響いたのか。
十分に楽しませてもらったミーネは汗だくで息を荒げ、今までにない激しさに大満足すると共に、たっぷり注ぎ込まれたのだから妊娠しそうだと、半ば本気で茶化して見せた。

そんな女の駆け引きも事務的に面倒は見るとだけ答えるので、余韻もへったくれもなく冷めたミーネは、ガースル家の調略と言われたら、ミアにマハトワインを飲ませればいいのだと理解した。
ウェンヌやミーネは戦闘要員ではないので、妊娠したとて問題ないし、そうしてハーレム化を進めていくことで魔力も高められて一石二鳥だと考えられる程、アルクは女性関係においてビジネスライクになっていた。
果たしてそれは、吉と出るか凶と出るか。

イスティシアは行軍していた。
カイメイアはアルク暗殺に失敗して逃げ帰ったナイルへの処分が甘いのではと、アルゲスに一言物申すが、爺はナイルの将軍としての能力より剣を振るう騎士としての能力はまだ買っていたので、今回の戦争で汚名返上してもらえれば御の字と考えていた。
それもそうだが、カイメイアはボーアとミウがこちらにつくのかどうかも気になっていた。

アルゲスはその可能性を100%否定するが、その理由を説明しようとはしない。
それよりカイメイアにとって、あの皇太子の嫁にされるのだけは勘弁して欲しくて、アルクの首を引き換えになかった話にしてもらいたいのだが、アルゲスはしぶとくガビアルで帝国と繋がりを作れと条件を付け足した。
権力拡充を狙う貴族に取って、薄めの血の繋がりなど些末なこと。

ナーガラに戦争を仕掛けられる大義名分を得たアルゲスは嬉々として躍動し、2万を率いて馬を駆った。
一方、アルクに頼まれたミーアはガースル領にいて、亀男に書状を渡し、三家での同盟を持ちかけていた。
そうする大義名分はアルクがイスティシアに暗殺されかけたことで、放置していればアルゲスはやりたい放題するようになってしまう。

暗殺者はイスティシアの者に間違いなく、このままならガースルとエンシュウも支配下に置かれるのは必至なので、ちゃっちゃと手を組もうというのが、アルクの誘い文句だ。
もちろんアルゲスもバカじゃなく、アルクより一足早くにガースルに書状を送っており、帝国に仇成さんとするナーガラを共に征伐しようという物騒な誘いをかけていたのだ。



































