42話
優奈を人質に取り、首に包丁を突き付けて結婚を認めろと迫った詩織。
イエスしか許されない五十嵐は止むを得ずに詩織を選ぶと宣言しようとしたが、優奈は命の危機にあっても言いなりになるなと叱咤した。
それはもちろん金のためじゃなく、詩織への怒りが抑え切れないからだった。

その怒りの源は散々騙されたからじゃなく、弱者を利用してきたからだった。
瑠華をハメ、サキを襲撃させ、それらを気弱な弓月にさせてきた外道なやり口。
友達だと思っている弓月が酷く傷ついたからこそ憤怒できる優奈は、どこまでもお人好しで人情の女だった。

逆に恐ろしいほどの熱さだが、姑息で計算高い詩織にとっては御しやすく、またそれだけ優しくて良い人だから、五十嵐とくっつけばいいと本気で思っていた。
でもやはり、優しさを優先する人間は本物の悪人に出し抜かれるもの。
詩織は改めて五十嵐を急かすが、優奈は拒否しろと譲らない。
殺されたくないし優奈を守りたい五十嵐はもう、実は平均的な収入しかない偽セレブなのだと白状し、詩織が諦めてくれることに賭けた。

しかし、あくまで五十嵐を愛しているから関係ないという体を貫かれてしまう。
年収など関係ない保険金狙いか、そもそも苦し紛れっぽい白状を信じていないか。
それでもまだ諦めない五十嵐は優奈にリタイアを促して人質の価値を失った後で、残ったサキか弓月のどちらかを選ぶと言い出した。
すると詩織は微笑み、二人が既にリタイアしている可能性を挙げ、無駄な策だと突きつけた。

つまり、優奈がリタイアした瞬間に五十嵐と詩織の結婚が確定するかも知れない。
だからこそ、優奈は刃が迫っても意地でもリタイアも宣言しないし五十嵐にも言いなりになるなと鼓舞し続けた。
命さえ他人を優先する凄まじい胆力だが、さすがに五十嵐も覚悟を決め、優奈を優先して殺人犯との結婚に傾けた。
だが、悪人にとって善人同士の譲り合いなど不快でしかなく、イラついた詩織は柄で優奈を殴り始めた。

容赦ない殴打に優奈は為すすべなくボコボコにされ、まだ具合が悪い五十嵐も動きたくても動けない。
そしてイライラが治まらない詩織はめんどくさくなったのか、手っ取り早く止めを刺そうとした。

直後、力を振り絞った五十嵐が間に入り、優奈を庇ったのだった。
感想
タマロワ40話41話42話でした。
このまま詩織がそうなのか、また裏をかいてサキのパターンか、いよいよクライマックス突入ですね。
https://www.kuroneko0920.com/archives/80799



































