
少年のアビス7巻
ネタバレ感想
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似非森は引っ越してきた当初、この閉鎖的な田舎に馴染めなかったが、一際目立っていた夕子との出会いで暗い心に光が差した。
やがてズブズブのドロドロな関係は心中へと至るが、それは果たされず。
そして少女漫画のヒロインの心地を知ったチャコは、似非森が頼りなくてしょうもないただの中年男だと思い知った…
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少年のアビス7巻
狙った獲物は逃さない猪の如く猛進した柴ちゃん先生はいよいよ、令児の母を轢いてしまった。
しかし救護などは後回しにして令児の家に駆けこんでいくのを眺めた玄は、自分から飛び込んで見えた夕子に近づき、ちゃんと死ねよと餞の言葉をかけた。
そして柴沢の悲鳴が轟いた直後、夕子は逃すまいと玄の足を掴んだ。

乗り込んできた玄が柴沢に掴みかかる中、兄がまた部屋から出ていく。
暗くなる視界の中で母はもう死んだだろうかと思った令児は、小さな頃に海に行ったとき、母が来てくれなくて拗ねたことを思い出した。
次に目が覚めると、そこはまだ病院のベッドだった。
令児が中心になった事件は瞬く間に広がった。
母親との心中、担任との情事。
同年代の連中にとって最高の話のネタでしかなく、薄暗く狭い町は人の不幸でにわかに活気づく。
病室の外で待っていて看護師から目が覚めたと言われた玄はすぐに虚ろな顔を覗き込み、何があったのか訊き出そうとするが、死にぞこなった目は何も見てないように見えた。

警察の聴取も明日以降となると取りあえず帰った玄は、父がまだ意識不明の夕子がこのまま死ぬことを望んでいると知ると、呪われた我が家の敷地でタバコをくゆらせたくなってしまう。
狭い押し入れ。
背中に夕子の汗ばんだ体温。
破れた隙間から見えたのは父親にボコボコにされている令児で、その時に玄は、この親子を自分が助けるのだと誓った。

翌日、チャコに会いに行ったが娘のためを免罪符に自分の幸せしか考えていない父は会わさず、自分が知りたいことだけを玄から訊き出そうとした。
娘が令児と担任の関係をタレコミ、それで警察が事情を訊きに来る事態になったと思えば、黒瀬家で血生臭い事件まで起こったとなれば、親としてもう近づけたくないと思うのが道理。
令児が優しい子だと知っていはしても、それとこれとは別で、そしてチャンスがあれば知りたいことは知ろうとする野次馬でしかなかった。

イジメられていたチャコ、普通に助ける令児、令児に危害がいけば暴力で黙らせる玄。
チャコではなく照れ臭そうに令児の矛と盾になっていた玄はなぜ、ゴミ溜めのような男になってしまったのか。
また令児に会いに行った玄は、夕子が重体なこと、柴沢が捕まったこと、チャコ家に行ってきたことをつらつらと話しかけるが全無視され、イラついて胸倉を掴み上げた。
それでも令児には全てどうでもいいことだった。

令児の本質を改めて知った玄が病院を出る時、似非森と鉢会った。
黒瀬親子に何があったのかまだ知らなかった似非森は、かつて将来を誓い合った美少女が危険な状態だと知って唖然とするも、醜い心を剥き出しにして令児に会い、醜い嫉妬を代わりに息子にぶつけた。
心中を断った女がやがて、息子に心中を断られたのは、自分がナギをこの地に解き放ったからだと。

その夜に見た夢の話をまた来た玄に話した令児は、少し氷が解けたような感じだったが、代わりとばかりに夕子が目を覚ましたのだった。
令児が何か切り出そうとするのを遮って玄が出ていくと、今度はチャコが入って来た。
そこで令児が心中しようとしたと本人の口から聞いて知ったチャコは、本気か笑えない冗談か死を願った。





































