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180話

攫われてぼろ小屋に押し込まれてしまった仁科とヨータママ。

 

 

目隠しもされて視界を奪われながらも、直前の記憶とこんなことをしでかす心当たりが一人しかいない仁科は、目の前の気配と足音に向かって金城の名を呼んだ。

 

それに続いてヨータママも犯行の理由を訊ねるが、完璧に常軌を逸した異常者は質問厳禁だと言い返し、どちらか殺すから自分たちで選べとだけ突きつけた。

 

仁科が当然の疑問をぶつけると、問答無用で殴りつけ、改めて質問禁止だと命令した。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年10号

 

 

するとママがすぐに、自分を殺せと自己犠牲を選んだ。

 

これは想定外だった金城は目隠しを取り、なぜ他人の仁科を庇うのだと問うた。

 

自分を選べるほどだから本心なのか、それとも狂気者の良心に訴えかける作戦だったのか、ママは子供を産み育てた経験がある母親だからであり、その経験は何物にも代えがたい素晴らしいもので、世の母親はすべからく子供を愛しているのだと言い切った。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年10号

 

 

だから愛されたことのない金城は惨めなトラウマが蘇り、また問答無用で回し蹴りを顔面にぶち込んで罵ってやった。

 

この世に生まれてここまで育ったことを全否定された気分の金城は胸倉まで掴み、母親代表面をするなと、これは尤もな反論を吐き捨てた。

 

とにかく二人が醜く命乞いをする様を期待していた目論見は大きく外れて興が削がれたが、約束通りにママを殺すことにしたのだった。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年10号

 

 

 

後日、二人が見つからないまま県大会を迎えたヨータは試合に集中できず、憎き金城にあっさり一本奪われてしまった。

 

変わらず金城を疑いながらもまさか学生の剣道で勝ちたいくらいで誘拐なんてするかという常識の間で揺れ動き、呼吸も剣先も乱れながらの二本目。

 

すると金城は鍔迫り合いの最中に、自分が犯人だと分かるようにヨータママが行方不明だと知っていることを臭わせた。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年10号

 

 

白々しく心配する言葉に確信を得たヨータ。

面白そうにニヤつく口元は、まさにキ〇ガイのそれだった。

 

瞬時に怒りが沸点に達したヨータは凄まじい抜き胴を叩き込んで一本取り返すと、そんな卑劣な犯罪まで犯して揺さぶっても無駄だと吐き捨て、さっさと二本目も取ったら警察に突き出してやると荒ぶった。

 

しかしまだ、金城はもっと心を揺さぶるキラーワードを隠していた。

 

決着がつく三本目が始まって程なく、母親は殺したからもう戻ってこないと、最悪の真実を突きつけたのだった。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年10号

 

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