懲役一善1巻
ネタバレ感想
懲役一善 社会のゴミですけど感謝してくれますか?のネタバレエログロ画像、漫画最新話、感想、あらすじ、結末、無料で読む方法を紹介。
宮月新の原作最新作。
たまには救いようのある重罪人もいるが、それはほんの一つまみ以下。
果たして恋人殺しの刑事は、本当に冤罪なのか…
懲役一善 社会のゴミですけど感謝してくれますか?1巻
恋人でもある同僚を殺したとして、刑事の楠木亘は殺人犯として重罪人の仲間入りをした。
刑務所内でも元警官という肩書のせいで同じクズから忌み嫌われ、暴力の的にされていたが、彼は未だに冤罪を訴えていて、真実は闇の中のまま事実は殺人犯になっていた。
そんなある日、所長からあることを持ちかけられた。
それから数カ月、楠木を含めた重罪の15人は堂々と一般社会に解き放たれ、3カ月間、一日一善をして他者から感謝されることを日課として指示されていた。
それを達成すれば晴れて無罪放免、ただし犯罪行為をするか日課を達成できなければ相応のペナルティを受けなければならなかった。
男15人で朽ちかけの空き家を拠点にあてがわれた重罪人一行。
聴取される側になってやっと警察のヤクザじみた一面を思い知った楠木は懲役一善を達成して、真犯人を見つけてやろうと意欲たっぷりだが、やはり元警官の嫌われようは相変わらずで、他は正真正銘のクズ犯罪者ばかりなので、一致団結や仲良しこよしとは程遠い雰囲気だった。
翌日から日課をクリアするため、二人一組になって街に繰り出した。
山下とコンビを組んだ楠木は、横断歩道を渡りかねている重そうな荷物を持った老婆を見かけると、すかさず連係プレイで颯爽と反対側に運んであげた。
まるで嵐のように運ばれた彼女は驚きの後に親切にされたことを理解し、丁寧に頭を下げて感謝した。
結果、脳に埋め込まれたAIチップが本人の行動と周囲の人間を観察し、善い行いで感謝されたと判定し、無事に日課をクリアすることができた。
母親を救うためにDV父を手にかけてしまった山下は、一日一善を課せられたものの、か弱い母親と老婆を重ねて自然と体が動いていたという。
不幸にも犯罪者になった山下の根の優しさを楠木が知った一方、楠木に食ってかかってばかりの肥田はさっそく、コンビニで万引きをしようとしていた。
それを店員に見咎められて反射的に殴る愚行を犯した直後、犯罪行為だと認定したAIチップがアラームを鳴らした。
誰か一人でも感謝されれば日課クリアになるのはイージーのはずだが、ルール違反の罰則も一蓮托生、ランダムルーレットで選ばれた一人の脳内カプセルが脳を破壊するようになっていた。
ルール違反を犯した本人が死ぬかもしれないが、可能性は人数分の1。
そして初ペナルティで脳を破壊されたのは、皮肉にも最初に日課をクリアした善の心を保っている山下だった。
これは政府が考案した犯罪者更生プログラムであり、彼ら15人は幸か不幸かそれに選ばれたのだった。
冤罪を訴える元刑事。
致し方なく血で手を染めた母親想い。
正真正銘のクズ。
様々な罪を背負った彼らは果たして、3カ月間一日一人にでも感謝され続けることができるのか…