56話
レジスタンス一行が城内に滞在して数日が経ったが、襲撃されたばかりでアルクも警戒しているのかほとんど人前に姿を現さず、レッタたちが目にする機会もなかった。
アルクの人物像や考えを知りたい彼らが手をこまねいていると、彼らの部屋を訪れる者がいた。
対応したピーズリーは見知らぬ女に訝しい目を向けるが、浅からぬ仲のグローリアはミーネを見て顔を綻ばせ、レジスタンスの一人だったと紹介した。

ミーネはレッタを見てピエトロの息子だとすぐ察して声をかけ、世話になっていたと伝えると、彼は父の生きた証に出会って少し嬉しくなった。
それはそれとしてここにいる理由をザっとミーネが話した後、満を持した感じでアルクも入って来た。

領主の出現にグローリアたちは跪き、レッタは相変わらずの不遜な態度を露わにするが、アルクは構わずある物を彼らに見せた。
それは先日の事件で暗殺者が持っていた毒ナイフで、帝国勢がよく使う代物らしい。
つまり自分の命を狙ったのは帝国だと明かしたアルクは、諸々の因縁はさておき、要件である手を組みたい意思を伝えた。

願ってもない頼みにニヤけたグローリアはまず、リーダーたるとある姫に会って欲しいと話を進めるが、アルクはその前にレッタと二人で話がしたいと頼んだ。
アルクがその場所に選んだのは個人的にとても大事であり、目を背けたくもなるような特別な場所だった。
治療法がないままみるみる身体を侵され、止むを得ず仮死状態にした父が眠っている地下の間だった。

もちろんレッタたちの素性を既に調べさせていたアルクは、同じく父を失った者同士として、ここに招いたのだ。
自分たちのことを調べられて相手のことも教えられて、普通にちょっと目上の人と話している感覚でレッタが帝国との因縁が何か訊くものだから、アルクは思わず笑みが零れた。
それで少し空気が柔らむと、アルクはアウレリアを失った一連の流れまでザっと話して聞かせた。
帝国皇太子が娶ったアウレリアにかけた呪い。
ナーガラ一帯を手に入れんとして、無理やり嫁がされたアウレリア。
アウレリアと恋仲だったことは秘したアルク。

それでレッタがより強く帝国への怒りを募らせると、アルクは色々暴露した勢いのまま訊かれるまま、何か近いものを感じたから明かしたのだと伝えた。
色々教えてもらった流れのまま、レッタはもう一つ自分にとって重要なこと、ユーダーが帝国と繋がっているかも知れず、そのせいで父親が殺されたかも知れない、それに関わっているかと率直に訊ねた。

アルクは少しの間を開けたがきっぱり関わっていないと言い切り、もしユーダーが黒なら対処もすると約束した。
レッタがそれを素直に信じたならそれで良し、アルクも魔族の女と関りがあるかないか質問をぶつけた。
一方、魔界の城で膝を突き合わせていたラティとオルガ。
もちろんラティはオルガの唆しについてご立腹なのだが、悪いなんて一つも思っていないオルガはさっさと事態を大きく動かしたいので器を一つに集めたのだとシンプルに答えたのだった。

感想
終末のハーレムファンタジア55話56話でした。
まだ仲間になるのかどうか分からない雰囲気ですが、どうせ仲良くなると思って期待しています。
「終末のハーレムファンタジア」57話58話ネタバレ最新話修正前59話。久々の黒エルフセック〇と武闘家娘の滴る汗!

































