27巻
町谷が立案した作戦により、二台目ミナノ☆アイのデビュー曲PVは地下アイドル好きのオタクの間で瞬く間に知れ渡っていった。
輝沙羅が演じる二台目の魅力もさることながら、動画に死んだと専らの噂のミナノ☆アイも出演しているのだから。
黒幕はもちろん偽物だと分かっているが興味を持たない訳がなく、それこそ誘き出すための作戦だった。

偽物のミナノ☆アイはあくまでバズらせるための材料、本命は輝沙羅の魅力を黒幕に見せつけてライブ会場に誘き出すこと。
見た目や振舞い以上に感じる輝沙羅の魅力の要因は何なのか、それは彼女の暗く重く辛い過去が関係しており、それを知るのは本人以外に忍だけ。
彼がケチな仕事をしている時に出会った輝沙羅は、周りにゲスい欲望を抱いたクズしかない地獄に住んでいて、忍がそこから救い出したのだった。

だから忍は輝沙羅を誰よりも大事に思っていて、駆に裏切り者の疑惑を抱いている現状で不安が尽きずにいた。
町谷らが着々と準備を進めている一方、余裕綽々で二代目のライブに参戦するつもりの黒幕。
自分は選ばれし選ぶ側の人間、際限なく驕り高ぶった豚が当然とばかりにライブ参戦できる理由は、超人的な二人の女を侍らせ、ボディガードにしているからだった。

そしてライブ当日、会場は満員御礼。
輝沙羅演じる二代目のパフォーマンスは上々の反応、その中に下卑た目で品定めする黒幕もいた。
黒幕の来場を黒巣ネネコが確認し、一味の中でもおそらく中心人物の一人だと忌まわしい記憶から察せられた。

輝沙羅が一曲目を終えると、あえてネネコを舞台に登場させてコラボさせた。
自分たちが楽しむため、消費するため、そのためならアイドルが性被害に遭っていようが何だろうが構わない、逆に犯される動画が出回っても淫乱だと責め立て新たな加害者になる、それがドルオタ、または異常なオタクという生き物。
案の定、ネネコの登場にオタク共は罵詈雑言の嵐を浴びせる鬼畜の所業で迎えるが、彼女はパフォーマンスで黙らせた後、レイ〇が事実だったことを理解させるために心が死ぬ動画を披露したのだ。

しかしそれは、町谷が撮った演出用のもの。
その犯人こそ会場内で偉そうに見ているおっさんだと突きつけ、吊し上げる作戦だった。
そして手の平返しのオタク共がイイ所を見せようと我先に側近を抑えつけ、残されたのは愛人にしか見えない二人の女と黒幕その人。
だからT.Oが課長の仇を討とうとしたが、愛人風ボディガードに手を斬り飛ばされてしまう。

キックとフィストの2タイプで、手足にそれぞれ刃物を仕込んでいるまるでアサシンのようなチャイナドレスコンビ。
戦闘力はオタクが束になったところでどうにもならずに、返り討ちの血の海が出来そうな予感。
裏切り者はいるのかいないのか、愛人ボディガードを倒して黒幕に因果応報を食らわせられるのか。
全ては殺されたミナノ☆アイそっくりの美少女が鍵を握っていた…

28巻
輝沙羅と真城が歌い出せば、いきり立ったオタクたちが黒幕共に躍りかかった。
彼らの胸を打つ歌詞がスッと耳に入り、えげつない暴力には力を合わせた暴力で仕返しするしかないが、超人化したボディガードを相手にただのオタクたちは血の海に沈んでゆく。

重傷のT.Oは黒幕豚がにじり寄って刀を振り上げるのを大人しく見ているしかできない。
その時、勇敢に彼の盾になろうとしたのは、黒幕に凌辱されながらも復讐の機会をゲットした黒巣ネネコだった。
折れない心、汚されない誇り、泣き寝入りしない怒り。

これ以上、ネネコが傷つけられるのは許せないT.Oも彼女の盾となり、歌詞を現実にしたのだった。
あまりに凄惨で無慈悲なオタクたちの劣勢、この先の歌を輝沙羅に委ねた真城も参戦し、超人レディーの桁違いの強さに押されながらも、特攻覚悟のオタクに助けられて一体を破壊。
そしてもう一人はオタクたちがド根性を見せてくれたおかげで、忍が止めを刺せた。

残すは黒幕豚一人、自らを上級国民とのたまい、女の子を愚かな人間を支配し、嬲るのは最高の娯楽だと嬉々として語る、人の皮を被った豚でもない何か。
追い詰められ、切り札も看破され、もう切り抜ける手段を失った豚以下に最後のチャンスを与えた町谷の質問に、変わらぬ選民思想で答えを捻り出す豚以下。
しかし下級国民が上級国民の思考を理解できないように、上級を気取った鬼畜もまた、人でないから人の気持ちが分からずにチャンスを手放してしまうのだった。

黒幕の一人を絶望の淵に落としたことでDバイトからは解放されたが、果たして課長を殺した裏切り者は誰だったのか。
それは優しい嘘で、全員が知る必要ないはないと判断された。
今回も何人逝ったか分からない程血が流れたDバイト編の熱が残っている日常の放課後、真城は突然、THE不審者にひと気のないところに連れ込まれると、本物の天城ペロだろうと全く身に覚えのない人違いでブチ切れられてしまう。

証明のために乙女の柔肌を晒して、黒子の有無を見せてあげたが、下手に出れば性欲を丸出しにして来たので然るべく報いを授けた。
そう、真城はデッドチューブ内の動画から顔素材をパクられ、ディープフェイクエロ動画で利用されていたのだ。
しかし町谷のその推察は少し違っていて、顔だけ真城に差し替えられたディープフェイクではなく、偶然にも真城そっくりになったAI生成美女動画だった。

そうとは知らぬまま、町谷らは先に天城ペロのビジネスを勝手に広げて犯人と思い込んでいる奴らを炙り出すことに成功した。
全くの偶然で真城の顔が生成AIで一儲けしようとした奴の理想と一致したのだが、真城が実際に実害を被ったのも事実。

ならばと町谷は、それだけ精巧な生成美女を作れる技術を、デッドチューブ潰しに利用することを思いついた。
そのためにまた、真城には一肌脱いでもらう必要があった…

感想
デッドチューブのエログロシーンでした。
まっちょんが主役のハウス編もクライマックス、彼女が経済的にも報われる日が来て欲しいですが、普通に首を刎ねちゃうところは、やっぱりイカれているデッドチューブ参加者だと思い知らされます。
さてまだまだ続くデッドチューブは投資系から闇バイトへ、どんな展開が待ち受けるのか楽しみです。






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