279話
口の中に突っ込んだ捨て身の一撃が弱点の奥歯を斬り削り、国母はドロドロに溶け出した。
気持ち悪い断末魔の叫びをあげながら、怪鳥のような姿が祟り神の如く崩れていく。
彼が口の中に残ったままジュワワワっと霧散。

彼はもう立つ気力もない程だが、今すぐ事切れるほどのダメージでもないようで、国母はどうなったとそっちを優先。
モンスターフォルムを完全に破壊された国母はいよいよ、本来にしてもまだまだまさに桁違いに若い老婆の姿になっていた。
その姿を誰かに見られることが何よりの苦痛らしく、見るな見るなと大慌て。

皺々のしなびた姿にイマリがドン引きする中、彼は目的を忘れず国母の首を鳥かごにゲットしろと指示。
その役目を承ったリーメアリーは無事に豚フォルムから元の姿に戻り、アマネの刀を拾って国母に突きつけた。

イマリには鳥かごをスタンバイする役目を。
彼の鞄からごそごそ取り出してみると、鞄に入っていただけあってコンパクトに折り畳んであるのでイマリはどこに収納スペースがあるのかと面食らうが、現代人で籠を鞄にしまった彼は上に引っ張ればいいと教えてあげ、イマリは初見のギミックに驚いた。
さて、リーメアリーの腹はとうに決まっている。

淡々と国母への敬意を一言添えて構えるが、ババアは何も聞いてなくてどんどん崩れていく自分の身体にビビるわ、老いさらばえた姿を見て欲しくないわでやかましいばかり。
だからリーメアリーもドン引きしながら、綺麗さっぱり首を刎ねたのだった。
直後、城の上空を覆っていた暗い雲にぽっかり穴が開いて雷が落ちた。
そして朝が訪れた。
勇者たちの帰りを待っていた城付きガーディアントリオは、朝日を背に受けながら帰ってきた4人を出迎えた。




































