12話
正義のヒーローの名は、警察庁正義管理部所属、大島なぎさ。
さっき犯罪が発覚したばかりの星は市民に暴力を振るっていいのかと盾突くと、大島は公務執行妨害だなんだと言い返すも畠山を放し、代わりに星の耳を引っ張り始めた。
その容赦のなさ足るや、星は親に叱りつけられているかのように涙し、耳を伸ばされる。
その時、人の見る目はないが部下想いの畠山が鼻を操って大島の足に絡みつき、自己犠牲精神を発揮した。

だが大島は靴に気持ち悪い鼻汁がついてことに激昂し、今度は左足を振り抜いただけで畠山の身体を宙に浮かせるパワーを見せつけた。
無様なヘッドスライディングを決めた畠山の鼻を更に踏みつける。
しかし、放水中のホースを踏みつけたように先っぽから粘ついた体液がほとばしり、大島の顔にぶっかかった。
自業自得でも大島がまた顔面を汚されたことに怒り狂うので、千秋はさすがに常識的な警官二人に助けを求めた。

警官も放置はできずに大島を宥めようとしたその時、顎を馬の後ろ蹴りみたいに蹴り上げられて一発KOされてしまった。
そこでもう一人が仲間同士の暴力行為に怒りを示せば、彼も顎を蹴り上げられてKOされた。
ヒーローどころか酔っ払い過ぎたチンピラみたいな大島なぎさ。
警官二人が地に伏せたところでぽっさんは逃げ出した。
仲間を倒した大島の怒りはまだまだ治まらず、畠山の耳をヒールで踏んづけながら鼻を引っ張り、自分の暴力行為の責任を何もしてないない象怪人に押し付けようとする。
それで鼻を雑巾みたく絞ってまた体液を全身に浴び、ねっとりぐちょぐちょになっていく。

鼻が危機に瀕した畠山は、幼少の頃からの記憶が走馬灯のようにフラッシュバックし始めた。
子供の頃から象だった畠山は、将来の夢を書く作文で動物園のスタッフになって大好きな象と戯れたいと発表。
やがて大人になって念願叶い、動物園の飼育員に採用されて目指せ象の担当だと意気込んだが、そこは象を飼育していないということを後に知るという、バカみたいな凡ミスを犯している自分に気づき、打ちひしがれる。
それでも気持ちを切り替え、担当のヤギに愛情を注いで世話し続け、確固たる信頼関係を築いていった。
その真面目な姿勢は園長にも認められるところで、畠山はいずれこの園にも象を呼んでやろうと新たな目標を抱けるようになった。
しかし、愛情込めて世話していた一頭のヤギが小さな女の子に噛みつくという事案が起こってしまったのだった。
原因はろくに躾もされていないガキがヤギの耳を乱暴に引っ張ったからだったが、議員を務めているバカ親は子供をたしなめるのではなく動物の処分を要求し、泣く泣く飲まなければならなくなった。
そんな過去を持っていた畠山は鼻をちぎられそうになりながらその時の記憶を思い出し、ヤギと部下二人を重ね合わせて逃げろと叫んだ。
権力者の理不尽で殺される前に逃げろと。
星はお世話になっている上司の指示ならばと躊躇わずに逃げようとするが、千秋が動かないのでさすがに一人で逃げるのは憚られる。
千秋は冷静に大島の行動を分析し、頓珍漢なことを言って逃げたいだけのハレンチ漢にしっかり見ろと促した。

畠山が抵抗しないのは公務執行妨害が適用されないようにしているからであって、大島もそれを分かっていながら好き放題嬲っているのだと千秋は見抜いていた。
果たしてそれが、正義のヒーローの行いなのか?
そんなことは関係なく、大島は自分の本気度を見せるため、股に擦りつけてガチで引きちぎろうとする。

その時千秋は助けに駆けつけたが、あっさりと胸をわし掴まれて止められてしまう。
容赦ない掴みに偽乳がひしゃげた瞬間、大島の手首に鞭が巻きついた。
そして電気がバチバチっと走った直後、大島の顔面に膝蹴りがクリーンヒットした。
ここまでの展開だけで見れば、正義のヒーローが完全に悪で、怪人が良い者。

果たしてジェリーVS大島はどちらが強いのか…



































