モンキーサークル
クズ女だったが殺されるほどではなかった。
シマは怒り狂い絶叫するが、ダイブツの願いは果たすため、足手まといの自分を置いていってというマリの頼みを断り、生きるために前を向いた。
チョウがリュックを引き受けて負担を分け、再び歩き出す。
恐怖を紛らわすためか、チョウは改めて自分がこの仕事を引き受けてこの森に来た理由を話し、それをシマにも訊ねた。
シンプルに金で世界一周旅行をするのが夢だと語るシマは、森に入ってキャンプできて金がもらえるなら一石二鳥だと考え、この仕事に飛びついたという。
するとチョウは、トルコで見た夕陽は綺麗だったと答えた。
それぞれが生きる希望を強く持ち、とにかく前に前に進んでいくと、希望の光が見えた。

しかしそれは猿の巣に放置され、えーごが奪ったカメラの灯りだった。
ただぐるぐる回って元の場所に戻ってきたことを知った3人は、完全に方向感覚を失っていることを思い知った。
だがチョウはこの場所に戻ってきたことを利用し、戻ってきた猿を仕留めようと言い出した。

ダイブツの遺体がないことから生きている可能性が高いが、今は猿塚から武器になるものをかき集め、迎え討つ体制を整えていった。
落ち葉や枝を踏み折り、近づいてくる足音。
恐ろしい殺人猿はまた新たに戦利品を引きずり、巣に戻ってきた。
塚の陰に隠れて覗き込んだマリは、下半身を失ったなれの果てのみかんを見て、思わず小さく悲鳴を漏らしてしまった。
塚の刺激臭に紛れ、夜目の利かない猿を不意打ちする作戦で、真っ先に見つかったマリは手筈通りにライトで目を眩ませてやった。

囮役のマリが見事に役目を果たした直後、チョウとシマが二段階攻撃を仕掛けた。
あの猿を絶叫させるほどの一撃をぶち込んだが止めはさせず、森の中に逃走を許してしまうのだった。
しかし深追いはせず、無事に帰ることを優先した。
えーごが奪ったカメラを取り戻し、世界にこのパニックホラー体験を公開し、殺された者たちの生きた証とすべく、使命感も持って歩みを進めていくうち、少しずつ空が白んできた。
それが幸運を呼んだかのように、丸太小屋に辿り着いた。
鍵もかかっておらず、割とコンスタントに誰かが使っている様子が窺え、ぶら下がっていたランプも点いてくれた。

しかし事態が好転したわけではなかった。
柱に刻まれた傷と人の名前、猿が被っていたものと同じような蓑。
何らかの秘密を守るかのように、3人の休息を許さないかのように、また猿が現れた。
小屋から引きずり出されたチョウは喉元に噛みつかれ、助けようとしたシマも顔を引き裂かれた。
マリの攻撃などまるでダメージを与えられず、動画配信グループ全滅は必至。

その時、天の助けとばかりにアイツが駆けつけてくれた…
そして死闘の末、驚愕の結末が彼らに襲いかかるのだった…
感想
モンキーサークル2巻にて完結です。
面白度☆8 化物度☆8
モンキーピークの安斎もそうですが、このダイブツもなかなかの人並外れた戦闘力でした。
もちろん猿は、まさにホラーな存在ですが。
清々しいほどのクズ、男らしい恋、愛される喜び等、人間模様も割と面白くてスカッと完結したのも悪くないと思います。



































