210話211話
啓太が提供する見返りはガモウに負けない勢力拡大と地政学という概念。
マオモたちにとっては大変ありがたい申し出だが、啓太らにとってはそれほど無事に家に帰ることは最優先で最大の希望ということ。

話し合いをリードして仲間たちを導くその姿は、かつての啓太からは想像できない頼もしさだった。
その話を聞いていたのは仲間たちだけではなく、マオモ領でまだマシな生活を送っているイヤッコたちもだった。
つまり彼らもこの島に流れ着いて帰るに帰れず、生きるために蛮族に隷属している不憫な人々だった。
そして家に帰れるかも知れない希望を聞いた彼らも同じ思いで、啓太たちの計画に乗らせて欲しいと涙ながらに頼むのだった。

人手が増えるのはありがたく、啓太はさっそく他の生存者とも合流するために調査を開始した。
イヤッコたちがマオモ領の強化を進める一方、啓太はドローンを飛ばして人がいそうな場所を検めていく。
その頃、甲斐谷にハメられた豊橋と佐々木はドロドロの体液まみれで、イキ飛ばされたところから意識を回復したところだった。

先にしっかり覚醒した佐々木が周囲を眺め、ヤクも使ってヤリまくったシマビトたちが疲れと絶頂で深い眠りについていることが分かった。
まさに中毒状態、目覚めてもまともに動けそうもない状態。
その中でも甲斐谷は救いようがない堕ちっぷりで、この島のせいで変わったにしても本当に擁護しようのないクズっぷりをさらけ出していた。

甲斐谷の汚く醜い姿で恐怖がぶり返した佐々木は豊橋を起こし、早く逃げようと促した。
啓太がちょうど篝火を見つけて洞窟の出入り口を映し始めた頃、佐々木と豊橋が飛び出してくるのを捉えた。
スマホで一緒にモニタリングしていた鈴村は二人の全裸疾走に赤面しながらも、若林たちへの連絡に走ったのだが、同時に何者かが二人を追いかけようとしていた。



































