やがて一緒にお風呂に入れるところまで成長し、伊達家の初お風呂は小春に委ねられた。
そばにゆずがついているとは言え、おそるおそる湯に浸からせてみた。
すると、初めて見せるような極楽気分の表情をし、その安心しきって身を任せている様子に小春は自然と笑顔が零れ落ちた。

ゆずは龍にも見せてあげようとして写真を撮ろうとした。
さすがに裸お風呂シーンは恥ずかしい小春が咎めようとした時、手と胸の間を麟が滑り落ち、全身すっぽり沈んでしまったのだった。

初めてのお風呂でさっそく失敗して、危ない目に遭わせてしまった小春。
自分に、もう少し胸のサイズがあればと思わずにはいられなかった。
149話
龍が小春の店でコーヒー飲みながら読書でゆっくり過ごしていると、恐妻家の武田が現れた。
キラキラネームの我が子を抱っこしていた武田は、ここぞとばかりにオムツを変えた事もない龍を上から目線でバカにしてきた。
それから次の日曜日。
地方都市に欠かせない広大なショッピングモールに息抜きに来た伊達家。
そこで龍は、自分が麟之助の面倒を見ておくから、ゆずと小春は自由に過ごしておいでと気遣いを見せていた。

ママ二人に束の間の休息を与えてあげようという思いもなくはなかったが、真意はそうじゃなかった。
あの武田が現れた日、イクメンを自称する彼にバカにされたので見返してやりたかったのだ。
イクメン3か条なる、褒められると思うな、妻より家事がうまくなるな、子供よりも妻のご機嫌という、経験で学んだ納得できなくもないことを偉そうに捲し立てられ、目が死んでいる彼の勢いに何も言い返せなかった。

小春が仕事に忙しかったんだから仕方ないとフォローしてくれたが、それこそ典型的なATMだとばかりにバカにされていた。
だから、自分も育児に参加してそこからも幸せを築いていこうと思ったのだった。




































