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環が逃げるように生活していたのは長女の死を隠し、また赤ん坊を一から育てる数年の差異をごまかすため。

 

歯がボロボロでも歯医者に連れて行かなかったのは、歯で年齢がバレるのを恐れたため。

 

幼少期の勉強についていけなかったのも、姉の学年で学校に通わされたため。

 

以前から実年齢に気づくよう伏線を散りばめていた二人目の真珠はしかし、減刑や同情や愛の言葉が欲しいわけではなく、夫に選んだ男には本当の自分を知ってもらい、絶望のままに死にたいだけだった。

夏目アラタの結婚
著者名:乃木坂太郎 引用元:夏目アラタの結婚7巻

 

 

 

面会を終えたアラタは宮前に会いに行き、全てを白状した。

 

すると宮前は検察に小細工されるのを防ぐために、通報より先にDNA鑑定で遺体と環の血縁関係を証明しておこうと言い出し、アラタに嬰児の髪の毛採取を頼んだ。

 

 

起訴を急かしていたのは未成年のうちに未成年として裁かれるため。

 

果たしてそうなのか、真珠の意味深な言葉を振り返ったアラタは、二歳上のお兄さんお姉さんたちと歩かされるのが本当に辛く、大人と子供の狭間にいる今、狭い塀の中でやっとゆっくり二年過ぎるのを待っているんじゃないかと感じた。

夏目アラタの結婚
著者名:乃木坂太郎 引用元:夏目アラタの結婚7巻

 

 

そして汚い字で手紙を寄越す何者かに共感し、そいつがいい年して激しい暴力を振るってしまう奴だと知り、手を下してもらう相手に選んだ。

 

そう推察するアラタだが、桃ちゃんとの面会ではまだ生きたい希望を叫んでいたことも思い出し、やはりと思い直した。

 

死刑を覚悟しながらも死に物狂いで生を願っているのだから、真珠に惹かれているのだと。

 

 

真珠に惹かれている自覚をしたアラタは七尾に向かう前、桃ちゃんに会ってしつこくアプローチを仕掛けて躱され、そして児相を辞めてでも救うべき対象の真珠と一緒になる未来も選択肢に加えた。

夏目アラタの結婚
著者名:乃木坂太郎 引用元:夏目アラタの結婚7巻

 

 

ともあれ真珠がシャバに出てこれるとなっても何年も先のこと。

 

 

 

再び墓を暴いたアラタは姉真珠に手を合わせ、髪の毛を採取し、どうして亡くなることになったのか、様々な可能性を巡らせた。

夏目アラタの結婚
著者名:乃木坂太郎 引用元:夏目アラタの結婚7巻

 

 

 

アラタが持ち帰った髪の毛をDNA鑑定に出した宮前はその足で面会に行き、現況を詳らかに説明した。

 

 

起訴された時点で未成年だと証明されれば手続違反により公訴棄却になり、死刑判決がなかったことになる。

 

諸々の事情に整合性を持たせるために新たな裁判へと移るため、再逮捕されるが今度は家裁送致になる。

 

とにかく真実を語れば裁判員の印象も変わって味方になり一審は勝てると踏んでいる宮前は改めて、三つの事件にかかわったのは遺体損壊と遺棄のみなのを再確認するが、アラタほど信頼されてないことを思い知らされるだけだった。

夏目アラタの結婚
著者名:乃木坂太郎 引用元:夏目アラタの結婚7巻

 

 

そんな弁護士に対し、その日は傍聴できようができまいが裁判所にいて欲しい旨をアラタに伝えて欲しいと頼み込んだ。

 

強い懇願にたじろぎつつ、宮前もアラタの言伝を伝え返した。

 

一緒に生活し始めたらしたい20のことを考えておくよう言われた真珠はただ一つ、死後の望みを明かした。

 

灰にするのではなく、3人と同じようにバラバラになって鳥に食べられたいと。

夏目アラタの結婚
著者名:乃木坂太郎 引用元:夏目アラタの結婚7巻

 

 

 

真珠なりの弔いか、懺悔か、償いか。

 

真珠に有利に働く新情報を提示したアラタは面会を制限される前に、最後のつもりで会いに行った。

 

 

そこでアラタは今まで思っていても口にしなかったこと、間違いなく殺人も犯していると思っていることをはっきり突きつけた。

 

そうして夫に本音をぶつけられた真珠も、姉になり替わって生きてきた思いをぶちまけた…

夏目アラタの結婚
著者名:乃木坂太郎 引用元:夏目アラタの結婚7巻

 

 

感想

夏目アラタの結婚7巻でした。
面白度☆9 衝撃度☆9

まさか次女だったとは驚きです。

残すは手も下したのか、切り刻んで捨てただけなのか。

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